[ハノイ 2日 ロイター] – ベトナム繊維協会(Vitas)のブー・ドゥク・ザン会長は2日、今年のベトナムの衣料輸出は14.8%増加し、350億ドルに達するとの見通しを示した。
米中貿易摩擦を背景に、米小売業者がコスト制御のため製品調達先を分散していることが背景という。
地元の衣料品メーカーのある幹部は「トランプ政権は中国産衣料を関税対象としていないが、一部の米顧客は事業計画を戦略的に見直し、供給元の分散を模索している」と述べた。
1日発表の政府統計によると、1─10月のベトナムから米国への衣料輸出は12%増の105億ドル、対中輸出は40%増の11億ドルとなった。また、国内の繊維・衣料工場は6000カ所超、従業員は300万人前後だった。
ザン会長はロイターに、米中貿易摩擦だけでなく、一連の自由貿易協定により、この数字はさらに増える公算が大きいと指摘。今年1─8月にベトナムの衣料・繊維業界につぎ込まれた外国投資は20億ドルで、主な投資国は日本、韓国、台湾、中国だったと述べた。