709弁護士一斉拘束事件で当局に拘束された王全璋(おう・ぜんしょう)弁護士の妻、李文足(り・ぶんそく)さんが11月5日、各国の大使館員と面会し、それぞれの大使への親書を手渡しました。王弁護士の裁判は間もなく開廷するとみられるため、李さんは各国大使に対し、中国政府へ裁判の傍聴要求を提出してもらえるよう働きかけています。
11月5日、李文足さんは拘束された別の弁護士の家族・王峭岭(おう・しょうれい)さんと共に、北京市内の英国、米国、ドイツ、カナダ、EU、スイスなどの大使館員と面会しました。
王全璋弁護士の妻 李文足さん
「夫に関する最新の情報を交換した後、手紙を手渡した。これは各国大使に対し、中国政府に夫の裁判の傍聴要求を出してもらえるようお願いするもの。大使館の方々にはこの手紙を受け取っていただいた」
余文生弁護士の妻 許艶さん
「みなさんが関心を寄せてくださることが、自由を奪われた弁護士とその家族全員への助けとなる。心から感謝したい」
李さんによると、王弁護士が拘束されてから3年4カ月の間、家族から依頼を受けた弁護士との面会が当局の妨害により実現していません。また最新の情報によると、国選弁護士の劉衛国(りゅう・いこく)氏が先日、王弁護士と面会を済ませており、開廷間近とみられるため、各国大使がこの件を注視することを願っていると述べています。
王全璋弁護士の妻 李文足さん
「劉弁護士は夫が指名した人ではあるが、夫が選んだ弁護士は彼一人ではない。これでは夫の合法的権益を完全に守ることができないと感じる。また、開廷もされるかどうか…。だから私は各国大使に対し、中国政府に夫の裁判が開かれる場合、傍聴要求を出していただけるようお願いしている」
李さんは5日も裁判長にあてて公開書簡を作成し、長期間にわたり事件の処理期限が実質的に引き延ばされていることを厳しく批判しました。
今年42歳の王全璋弁護士は、「709事件」で拘束される前は社会的弱者に対する法的支援に携わっており、法輪功学習者の弁護を最も早くから引き受けていた弁護士の1人でもあります。2015年7月10日に行方が分からなくなり、昨年2月に「国家政権転覆罪」に問われ、正式に起訴されましたが、裁判は今も行われていません。