新疆ウイグル自治区の「再教育収容所」には100万人以上のウイグル人が収容され、当局による再教育を受けています。近日、イタリアの雑誌「ビッター ウィンター」が再教育収容所の実態を明かす映像を公開しました。
新疆ウイグル自治区・グルジャ(伊寧)市のイェンギイェル(英也爾)に立地するこの収容所の正式名称は「伊寧(イーニン)市イェンギイェル職業技能教育訓練センター」ですが、実際にはウイグル人に対する洗脳施設です。
ここは元々空き地で、民兵の射撃練習場でしたが、現在は収容所になっています。
イタリアに本部を置く雑誌「「ビッター ウィンター」の記者が今年8月、施設に潜入し、内部の建設状況を撮影しました。
敷地内には4つのブロックがあり、4階建の建物が並んでいます。
内部の職員によると、この建物は収容される「学習者」の宿舎で、各部屋に15人まで収容可能です。このような部屋が各階に28室あり、施設全体で6000人収容可能だそうです。
施設の職員によると、今年9月の時点で、すでに数千人が収容されていたそうです。
建物の中に入ると、中は刑務所のような構造になっています。全ての部屋には2重の鉄門があり、外側の鉄門には柵と電子錠が設置。部屋の全ての窓も、鉄格子と鉄条網で塞がれています。
敷地内全体が厳重に警戒されており、建物の入り口には3つの監視カメラが設置されています。監視カメラは部屋の中はもちろん、教室や廊下などいたるところに設置されています。さらにはトイレにも監視カメラがついています。
当局は、対外的には職業訓練学校と説明していますが、内部の構造は刑務所となんら変わりはありません。一旦収容されると、24時間当局の監視下に置かれ、施設から逃げ出すのはほぼ不可能であるということです。また、こういった収容所はここ1か所だけでなく、新疆各地に存在するということです。