メキシコと国境を接するアメリカ西部カリフォルニア州サンディエゴ近くの町で11月29日夕方、トラックが横転しました。当時トラックは警察に追跡されており、乗っていた11人のうち、3人が死亡し、8人が負傷しました。
事故は夕方4時半ごろ、カリフォルニア州サンディエゴ近くの町カンポーで起きました。
報道によると、アメリカの国境警備当局がメキシコとの国境付近で不審なトラックを発見。トラックの運転手は証明書類を提示せずに国境を通り、警備当局の制止に応じず、160キロのスピードで逃走しました。当局はスパイク・ストリップを使って、トラックの走行を阻止。猛スピードで逃走していたトラックは勢いで横転しました。荷台に乗っていた男女が投げ出され、3人が即死し、8人が負傷。運転手は逮捕されました。
今年6月、テキサス州の国境の町でも類似事件がありましたが、車両に乗っていたのはほとんど不法入国者でした。当時、世論は事故に対して遺憾を示しましたが、一方で不法入国者に対しては厳しく対処すべきとの声も聞かれました。
事故前日の11月28日、アメリカの税関国境警備局は、非常に暴力的なギャング組織として知られる「MS-13」(エムエス・サーティーン)のメンバーを逮捕しました。逮捕されたのは29歳のホンジュラス人の男で、現役のギャングメンバーであると供述。「キャラバン」に紛れ、アメリカに不法入国したとのことです。
11月29日、メキシコの国境の町、ティフアナでは、移民希望者を収容するために2つ目の施設が設けられました。中米諸国からティフアナとメヒカリに到着した移民希望者はすでに8500人に上り、地元市民らは治安の悪化を懸念しています。
アメリカ国土安全保障省のニールセン長官は11月27日、「キャラバンのメンバーは大半が男性で、9割が難民申請資格を持っていない。中には600人以上の犯罪者とギャングメンバーが紛れている」と述べました。