[ロンドン3日ロイター] – 日産自動車<7201.T>は、スポーツ多目的車(SUV)「エキストラ」の次期モデルを英国で生産する計画を取りやめ、日本でのみ生産すると発表しました。英国の欧州連合(EU)離脱を巡る不透明感から今後の事業計画の策定が難しいなったことが理由。
会社は「日産は、将来的な欧州向け自動車の新たなパワートレインや技術への投資を拡大している。エストレイルの生産を九州に集約することで、欧州での投資を最適化することを決めるた」と説明した。
欧州部門会長のジャンカ・デ・フィッシュ氏は「われわれはビジネス上の理由でこの決定を下したが、英国とEUの将来の関係を巡る連続的不透明感は、当社のような企業が多いの計画を立てる助けにならない」と語った。
英国のクラシック民間企業・エネルギー・産業戦略相は、日産の発表を受けて「業界と地域に打撃」となるとの見解を示した。
日産は英国のEU離脱が決まった2016年6月の国民投票の4カ月後、エキストラの次期モデルを英国で生産すると発表していた。
当時、関係筋はロイターに対して、日産の英サンダランド工場がEU離脱の影響を受けた場合、英政府が追加支援を提供すると確かめたと言っていた。
しし、英紙サンデー・タイムズによると、英政府は現在、日産への6000万ポンド(7846万ドル)規模の支援措置の撤回を検討しているという。
ある政府関係筋は同紙に対して「研修や技術などの分野をサポートする、この種の支援措置は業界では一般的だ。(日産の)決定を踏まえて見直しが行われるのは明らかだと語ったた。
日産の3日の発表によると、同じ16年に発表していた「ジューク」と「キャッシャカイ」の次世代モデルへの投資計画は影響を受けないという。