2月5日に旧正月を迎える中国では毎年恒例の帰省ラッシュがピークを迎え、北京駅も帰省客でごった返しています。切符の入手は困難で長距離移動も大変ですが、都会に出た中国人にとって、故郷で家族とともに迎える新年は格別のようです。
今年の旧正月は2月5日ですが、帰省ラッシュは早くも1月24日に始まっていました。
北京駅は帰省を急ぐ人々で混み合っています。帰省客にうきうきとした雰囲気が漂っているのは、懐かしい故郷にもうすぐ帰れるからでしょう。
帰省客の林芬さん
「内装工事をやっています。切符を買えたのですよ。今日は(旧暦)26日なので、29日には家に着きます。3日もかかるし荷物も多くて疲れるけど、もうすぐ家に帰れると思うとすごくうれしい」
林さんは娘を連れて北京から新疆ウイグル自治区まで、列車で3日かけて帰省します。ですが立ち席ではなく指定席の切符が買えたため、とても満足しているようです。
帰省客の林芬さん
「この3日間は列車の中で眠ったり外を眺めたりして過ごします」
北京、上海、深センは中国でも最も出稼ぎ労働者が多いため、全国から集まった農民工がこの時期に切符を入手するのは至難の業です。
北京市は昨年、多くの農民工や低産業従事者などいわゆる「低級人口」を暴力的に排除したため、彼らの多くが不満を募らせています。北京市に残ることができた出稼ぎ労働者の中でも特に若い世代は、この里帰りを心待ちにしていたようです。
江西省に帰省する葉長青さん
「18時間くらいで江西省に着きます。里帰りはうれしいですね。もう切符も買いましたから、気持ちも高ぶってしまって。早く両親に会いたいです」
河北省秦皇島市に帰省する趙瑞梅さん
「故郷は遠いし、切符の入手も大変ですが、やっぱり故郷で新年を迎えたい。旧正月は家族水入らずで過ごすものですから」
「以前は学生だったので、休みに入ったらすぐ帰省していました。今回は実習生として帰省します。社会人になって、生活するのは大変だと身に染みましたし、前よりももっと家が恋しいです。実家のぬくもりっていいですよね」
統計によると、旧正月期間中、鉄道、長距離バス、航空会社などの交通機関の利用者数が、今年は29億1000万人に達する見込みで、中国国内の公共交通機関の輸送能力は限界に達しています。