【動画ニュース】日産 新型SUVの英国生産を撤回 「エクストレイル」次期モデルは九州で製造

イギリスのEU離脱予定日の3月29日まで、残りわずかです。2月3日、日産自動車がイギリスの工場で生産予定だった主力のSUV車種「エクストレイル」の次期モデルの製造を取りやめ、日本での製造に切り替えると発表しました。これに対し、イギリスのビジネス・エネルギー・産業戦略相は遺憾を示しました。

日産自動車は3日、英サンダーランド工場でのスポーツ多目的車(SUV)「エクストレイル(X-Trail)」の時期モデルの製造計画を撤回し、九州で製造すると発表しました。

イギリスでは2016年に国民投票を実施し、欧州連合(EU)からの離脱を決めました。その4か月後、日産はイギリスの北東部に位置するサンダーランドの工場で新型「エクストレイル」の製造を行うと発表していました。

日産は声明の中で、製造計画撤回は商業的な理由による決定であるとし、イギリスのEU離脱の行方が不透明なため、将来のイギリスとEUのあり方に見通しが立たない今の状況は、企業の事業計画策定にあたって助けにならないと表明しました。

日産のこの決定に対し、イギリスのビジネス・エネルギー・産業戦略相のグレッグ・クラーク(Greg Clark)氏は、自動車業界にとって大きな打撃だとして遺憾の意を示しました。

ジネス・エネルギー・産業戦略相 グレッグ・クラーク(Greg Clark)

「私も、労働者たちもこのプロジェクトを守るために尽力した。自動車業界にとって大きな打撃であり、サンダーランドと我々全ての人の損失だ」

さらに、日産の決定はイギリス議会に対して鳴らした警鐘であると示し、EU離脱による不確定性を1日も早く解決し、企業がイギリスで存続と発展を続けるための安心感を与えなければならないと述べました。

ジネス・エネルギー・産業戦略相 グレッグ・クラーク(Greg Clark)

「日産はEU離脱による不確定性を重く見ている。これは英議会に対する警告だと思う。この不確定性を早く解決すべきであり、企業が決定を変える要素になってはならない」

 

 
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