2月9日にニューヨークのフラッシングで行われた旧正月を祝うパレードで、ある親中共団体が300人を動員して中国国旗を持たせると、パレード会場となった道路に立たせました。この行為は中国系移民の多くから強い反発を招き「これは中国共産党がアメリカにいかに浸透しているかを表現するものだ」との意見も聞かれました。彼らはアメリカの法執行部門に対し、この件を調査するよう呼びかけています。
2月9日、ニューヨークのフラッシングで行われた旧正月を祝うパレードで、現地の親中共団体「フラッシング特定宗教への反対連盟」が、イベント主催者から参加資格を抹消されていたにも関わらず、報酬と引き換えに300人に中国国旗を持たせて会場のメインストリートに立たせました。
潜伏取材により「特定宗教への反対連盟」のリーダーの名前は李華紅(り・かこう)であることが分かりました。当日、李華紅は現地で全体的なとりまとめを担当していたほか、パレード開始前に複数の中心メンバーとともにメインストリートに集まると、中国国旗を彼らの言う「隊長」に配布し、この「隊長」を通じて旗持ち係に1本ずつ国旗を渡していたことも明らかになっています。このメンバーは、リンカーン・センターで行われる神韻芸術団の公演に際し、会場前で法輪功(ファルンゴン)を中傷誹謗する横断幕を掲げて何度もヘイトスピーチを行ってきた面々と同じでした。
当日、現地での全体的なとりまとめを担当していた「特定宗教への反対連盟」リーダーの李華紅は、2008年からフラッシングで法輪功に対するネガティブキャンペーンを推進しながら、一方で他の中国系市民に対する買収工作も行っていました。しかし多くの中国系市民は、こうしたやり方に嫌悪感を抱いています。
フラッシング在住の呉さん
「これは李華紅がやらせたことだ。李華紅は以前私に金をやるから法輪功反対キャンペーンに参加しろと言ってきた。私はそんなことはしないと断ったが、李は1時間立つだけで10ドル払うと言うから、バカなことはやめろと答えたんだ。法輪功にはよいところがたくさんある。一番素晴らしいのは『真・善・忍』という価値観だ」
パレードの観客
「法輪大法は素晴らしい!私は法輪功学習者ではないが、法輪功を支持している」
ニューヨーク在住の多くの中国系市民も、親中共団体が中国の「真っ赤な」国旗でパレードを包囲する光景に強い不満を抱いています。彼らにとって中国国旗は中国共産党70年の一党独裁体制のシンボルであり、旗を掲げる目的も、アメリカ人が尊重する「信仰の自由」という価値観にそぐわないためです。
ニューヨークの弁護士 葉寧氏
「中国共産党の『国旗』には特別な意味が込められている。真ん中の大きな星は中国共産党を表したもので、中国共産党とは全体主義を推進する政党だ。別の国の国旗には必ずしもこうした意味は込められていない」
フラッシング市民
「五星紅旗は邪悪さや一党独裁政治、ファシズムを代表するものだ」
フラッシング市民
「この紅旗のもとで、8000万人が殺されたんだ」
フラッシング市民
「ここはアメリカだ。何のためにこんなことをする?!」
フラッシング市民
「この旗は(共産党の)浸透だ」
フラッシング市民
「米国という自由が保障された国で、米国の自由を享受し、米国の社会福祉政策の恩恵を受けながらもまだ共産党に忠誠を誓うなんて、人格が分裂しているんじゃないのか?」
現地の多くの中国系住民は、米国連邦捜査局はこの組織の資金源と中国共産党との関係を調査するべきだと訴えています。
ニューヨークの弁護士 葉寧氏
「米国は今、中国共産党が米国に全面的に浸透しているのを確実に認識し始めた。米国連邦の法執行部門は、この暗部にようやく手を付け始めたばかりだ。豪州では、ある『愛国華僑のリーダー』が市民権申請が却下されただけでなく、豪州の永住権も抹消された。米国でもそのうち対策が取られるだろう」
ニューヨーク華僑コミュニティーのリーダー 許伯丞氏
「彼らがほかの政治団体からコントロールされているのであれば、背後で誰が民衆を操作しているのかを、米国政府はよく調査した方がよいと思う」
パレード主催団体の代表、杜彼得氏は大紀元時報の取材に対し「こうした行為はアメリカの中国系住民のイメージを損ない、中国系コミュニティが主流のアメリカ文化になじむために払ってきた努力を無駄にするものだ」と語っています。
もっとも、法輪功への妨害活動を行うために報酬と引き換えに雇われた旗持ち係が、法輪功学習者の平和的で整然としたパレードに拍手を送ったり、称賛したりする様子も見られました。
旗持ち係「彼らのマーチングドラムは素晴らしい」
ニューヨーク在住の評論家、朱明(しゅ・めい)さんは「中国共産党はわざわざ金を払って、彼らに法輪功の本当の姿を見せてやっているのと同じだ」と語っています。