近年、スマートホーム製品が各国で注目され、特にスマートスピーカーが人気を集めています。一方、専門家の間ではスマートホーム製品による個人情報漏洩の問題が懸念されています。スマートスピーカーを例にして言えば、台湾で市販されている製品のほとんどが中国で作られているため、セキュリティー上の危険性があるのではないかと言われています。
スマートスピーカーは主に声を使って操作し、歌のリクエストから天気予報まで様々な機能を持っています。台湾では2019年はスマートホーム製品の爆発年であると言われていますが、専門家はセキュリティー上の危険性に対して注意を促しています。
技術者 TIM氏
「音声で指令を出す時、決してクレジットカードの番号や住んでいる場所などをスマートスピーカーに向かって言ってはいけないということを覚えておいてほしい」
スマートスピーカーは平均6個から8個の受信機を搭載していて、10メートル以内の音であれば拾うことができ、人々の生活音やプライバシーなども全てクラウドにアップロードされます。特にスピーカーのシステムはインターネット上のセキュリティー確保が完璧ではないため、隠れた危険が存在しています。
KPMG台湾情報技術相談所 謝昀澤氏
「これらの指令と生活状況の収集は、いつでもどこでも非常に広範囲に渡るが、裏を返すと、不適切にまたは悪意のある利用がなされた場合、リスクが生じることになる」
台湾メディアによると、台湾で市販されているスマートスピーカーのうち、ASUS(エイスース)だけが自主開発ブランドで、サーバーも台湾に置いています。ほかの多くのブランドのコア音声エンジンは中国製が使われ、小豹(チーター)AIスピーカーやシャオミAIスピーカーは、中国のorion starエンジンを用いています。個人データが「非識別化」され、サーバーは中国以外の第3国に設置されているとはいえ、専門家は依然として疑念を抱いています。
KPMG台湾情報技術相談所 謝昀澤氏
「中国ブランドは独自の規準でデータを保存していて、サーバーの場所が問題の一つである。他の大きな問題としては、サーバーがデータを収集した後、それらがどこに送られ、どこに保存されるのか、それからどのように利用され、どこで利用されるのか、これらもまた問題となっている」
専門家は、中国ブランドは価格の面では競争力が高いが、プライバシー保護が気になる消費者は、中国と協力していない自国ブランドの製品を選ぶことによって、個人情報漏洩の危険性を低下させることができると指摘しています。