3月4日、米国国会で「中国での信教の自由を推進するための同盟」(Coalition to Advance Religious Freedom in China)が発足しました。記者会見では1月に中国から米国に逃れたばかりの元実業家、于溟(う・めい)さんが自身が受けた迫害の体験を語ると同時に、命の危険を犯して集めた迫害現場の映像資料を近々公開する予定だと述べました。
米国務省「世界信教の自由」特使 サム・ブラウンバック氏
「宗教迫害を停止し、信教の自由が中国で栄えるべき時が来た」
この日の発足イベントには、米国政界の重鎮が複数参加し、演説を行いました。参加者らは中国での宗教迫害が近年悪化の一途を辿っているため、行動をもってやめさせなければならないと示しました。
法輪功学習者 于溟さん
「私は何度も6〜7人の警察官によって服を剥ぎ取られた後縛られ、30万ボルトの電気棒で電気ショックを与えられた」
紆余曲折を経て中国からやっと米国に逃れた于溟さんは、かつては成功した実業家で、幸せな家庭にも恵まれていました。しかし、1999年から始まった法輪功への迫害によって、12年もの時間を刑務所や強制労働収容所で過ごしました。刑務所では常に高圧電気棒による電気ショック、長期間の吊り下げ、鉄のカゴに監禁、強制食物注入、不明薬物投与などの想像を絶する残酷な拷問を受け、何度も生死の境をさまよいました。
法輪功学習者 于溟さん
「この邪悪なことを必ず暴露しなければならない。彼らは我々の精神と生命を消滅すると同時に、証拠を隠滅し罪を隠そうとしている。だから私はあらゆる方法で、命の危険を犯してまで、迫害の真相を記録してきた」
于さんは2008年頃から、隠しカメラを使って中国の強制労働収容所や刑務所で行われている強制労働、迫害によって死亡または障害者になった法輪功学習者など、迫害の証拠資料を大量に集めました。これらの貴重な現場資料は、近々公開される予定です。
2015年の「709弁護士一斉逮捕事件」では大勢の人権弁護士が一斉逮捕されました。うち、王宇(おう・う)さんと王全璋(おう・ぜんしょう)さんは、于さんの弁護士でもありました。于さんが米国に着いた日、王全璋弁護士は当局によって4年半の実刑判決を言い渡されました。
法輪功学習者 于溟さん
「米国政府とトランプ大統領に呼びかけたい。習近平氏との会談で王全璋弁護士の釈放を要求してほしい」
米議会中国問題執行委員会(CECC)のメンバーで、同時にトム・ラントス人権委員会の共同議長を務めるジム・マガバーン(Jim McGovern)下院議員は、中国の人権問題がさらに注目され、米国の対中国政策の核心になるようにしなければならないと述べました。質疑応答では、議会およぎ大統領令による行動の必要性を強調しました。
ジム・マガバーン(Jim McGovern)下院議員
「我々は法輪功問題を注視している。これからの数ヶ月、我々は対策を討論する」