15日、トランプ大統領は情報通信インフラに脅威を与える緊急事態だとして、安全保障の観点からリスクがある企業との取引を禁止する大統領令に署名しました。中国の通信機器大手ファーウェイを名指ししてはいませんが、ファーウェイ排除を念頭においていると見られています。
CNBC記者 Eamon Javers(2019.5.15)
「大統領は、情報安全および情報通信技術およびサービスに関する大統領令にサインした。大統領は米国における情報通信技術およびサービスに対する脅威に関する国家緊急事態を宣言し、米国の国家安全保障または安全保障に容認できないリスクをもたらす取引を禁止する権限を商務長官に委任すると発表した」
「大統領令はファーウェイ排除のためと見られるが、企業の名指しはしていないのか」
「現時点での発表では名指ししていない」
大統領令では、外国の敵対者の管轄権または指示によって所有または支配されている人が製造・提供する情報技術を米国内で無制限に使うことは、情報の脆弱性を作り出し、これを悪用する外国の敵対者の能力を増強するとしています。外国の敵対者については名指ししていませんが、中国通信機器大手のファーウェイを指していると、外界は見ています。
ロイターによると、米商務省は15日、ファーウェイと関連企業70社を「エンティティリスト」に追加すると発表しました。これによって、ファーウェイは米政府の許可なしに米企業から部品などを購入することが禁止されます。米政府関係者によると、ファーウェイは部品調達を米国のサプライヤーに頼っているため、一部製品を販売することが難しくなるとのことです。今後、ファーウェイが米国の技術を購入するためには、米政府からライセンスを取得することが必要になります。