天安門事件30周年を迎え、5月20日、台湾では「台湾民主基金会」主催の座談会が開かれました。中国共産党の民主主義と人権に対する脅威や、台湾、香港、ベトナムに対する浸透について討論が行われました。ベトナム人の人権活動家は、中国共産党はベトナムの各分野に深く浸透していると述べました。
ベトナム人人権活動家 グエン・クアン・Aさん
「中共のベトナムに対する影響は深く、広い範囲に及んでいる。たがベトナム人は中越協力に懐疑的だ」
ベトナムの人権活動家、グエン(阮光阿)さんによると、中国はベトナムの最大の貿易パートナーで、中国の対ベトナム投資額は、外国投資の中で6位を占めています。その多くは、ベトナムの国営企業やインフラ建設に使われています。例えば、首都ハノイ市の鉄道高架建設は当初、6億ドルの投資で6年で完成させる予定でしたが、事故が相次ぐなどで予定通りにいかず、最終的に投資額が10億ドルに増えたうえ、9年経ってもまだ完成されていません。これらはベトナム人の不満を招き、近年反中感情が高まっています。
ベトナム人人権活動家 グエン・クアン・Aさん
「中国の投資額の順位は低めだが、影の投資についてはわかっていない。ベトナム人は共産党についてよくわかっている。中共は言うことと実際にやることが全く違う。だからベトナム人は強く抵抗している」
グエンさんは、ここ20年、中国共産党とベトナム当局の関係は改善し、多くの分野で協力していると言います。例えば、ベトナムにも孔子学院があり、ベトナム警察は中国共産党の訓練を受けています。
ベトナム人人権活動家 グエン・クアン・Aさん
「中共とベトナム共産党は全ての分野で協力しており、ベトナム警察までが中国に行って、訓練を受けている」
在米民主運動家 王軍濤さん
「中共の危険性は、国際社会がまだはっきり認識できていないところにある。手段が非常に多く、正常な社会で暮らす人には想像もできない」
座談会では、いかに中国本土の民主化を促進するかについて討論が行われました。これに対しグエンさんは、国内外の人々の思想に変化が訪れた時、未来の現実も変わると示しました。