5月20日、米ニュース専門放送局、FOXニュースのロサンゼルス支局が10分間の番組の中で、20年にわたり中国で行われている法輪功学習者に対する残酷な迫害について、詳細な報道を行いました。
FOXニュースの番組は、迫害で亡くなった妹の遺体を取り戻すために奔走しているカリフォルニア州在住の王易非(おう・えきひ)さんを追跡取材しました。
王さんの妹、王可非(おう・かひ)さんは18年前、法輪功の修煉を放棄しなかったため、吉林省の強制労働収容所(長春黑嘴子強制労働収容所)で迫害によって死亡しました。王可非さんは長春農業銀行の職員で、35歳でした。
しかし、18年経った今でも、王さんの遺体は家族の元に帰っていません。家族が幾度も当局に遺体を返すよう求めていますが、当局は拒んでいます。目的は、王さんの死因を隠すためです。
長春黑嘴子強制労働収容所
「遺体を見たいと言うのなら、手続きしてあげるけど、(前提条件は)迫害による死亡だと言わないことだ」
王可非さんの遺族
「彼女は正常な死亡ではない!」
番組では、王さん姉妹の物語を通じて、20年にわたる中国共産党当局による法輪功学習者への迫害に焦点を当てました。
番組で使われた多くの映像は、瀋陽市の元実業家、于溟(う・めい)さんが命の危険を犯して、隠しカメラで撮影したものです。于(う)さんも法輪功の修煉を放棄しなかったため、合わせて12年もの間、刑務所や強制労働収容所で迫害を受けてきました。人々の想像をはるかに超えるこの残酷な迫害を外部に知らせないといけないという使命感に駆られて、于さんは密かに隠しカメラを持ち込み、獄中で行われている強制労働や、迫害の現場を記録しました。
瀋陽市元実業家 于溟さん
「番組のプロデューサーは私がこれらの映像を持っていることに非常に驚いていた。そして多くの真実がわかった」
FOXニュースのプロデューサーは法輪功迫害の真相を理解した後、3分間の放送予定だった番組を、最終的に10分に延長しました。
瀋陽市元実業家 于溟さん
「法輪功学習者への迫害を含む中共の人権侵害は、米国の立国の基礎にまで影響を与えていると彼は考えたのだろう。この邪悪なことを暴露しなければ、中共はずっと隠蔽し、人々を騙し続ける。そして米国メディアにも浸透し、米国社会に大きな影響を与えることになる」
3か月に渡る調査を経て、番組が出来上がりました。FOXニュースの内部では「映像が残酷すぎるのではないか」と懸念の声もあがりましたが、取材した記者は「これは現実である」と答えました。
法輪大法報道官 張而平氏
「これほどの大規模で、1億人もの人々に対して迫害が行われており、迫害手段はテレビの報道よりはるかに残酷である。例えば生きた法輪功学習者からの臓器摘出などはいまだに中国で行われている。21世紀の中国で、大規模な迫害、拷問、殺害が発生しているが、何の法律の制約も受けていない」
番組では、共和党全国委員会のショーン・スティール(Shawn Steel)氏を取材しています。スティール氏は、より多くの人々がこの迫害に目を向けることができれば、もっと多くの命が助かるかもしれないと呼びかけました。
FOXニュース Bill Melugin記者
「ショーン・スティール氏はまた、中共の法輪功に対する迫害について、トランプ政権にも知らせると言った」
法輪大法報道官 張而平氏
「この報道を見て、人々は考えるでしょう。国際社会は何をすべきか。実は一人一人の良識が試されている。自分自身に聞いてみるべきだ。このことを見て聞いて、知らないふりをするべきか、それとも人道に反するこの迫害に対し声を上げるべきか」