【動画ニュース】台湾で「親中共メディア反対」大規模集会 蔡総統も支持

6月23日、台湾では「赤色メディアを拒み、台湾の民主主義を守る」集会が行われました。大雨の中、数万人の市民が参加し、台湾メディアへの中国共産党の浸透に抗議しました。

「赤色メディアは出て行け」

23日、大雨が降り注ぐ中、総統府前の広場には数万人の市民が集結し、中国共産党に買収された財団の台湾メディアへの浸透および情報操作に抗議しました。

抗議集会に参加した市民
「買収されたメディアは、中共のためにものを言う。公に暴露し、みんなに知ってもらい、自分で判断するようにしなければならない」

集会は台湾の実業家でネット有名人の陳之漢(ちん・しかん)氏と台湾独立派政党「時代力量」の立法委員、黄国昌((こう・こくしょう)氏の呼びかけで行われました。中国共産党全体主義政権に立ち向かい、電信、通信、放送事業を監督する独立行政機構である「国家通信伝播委員会(NCC)」は共産党寄りの赤色メディアを台湾から追い出すことおよび香港「逃亡犯条例」改正案反対運動への声援などをテーマに掲げました。

黄国昌議員は集会で、旺旺中時媒体集団(ワンワン・チャイナタイムズ・メディアグループ)傘下の親中国共産党メディア「中国時報」と中天テレビを名指しして、「逃亡犯条例」改正に反対する香港の大規模デモについてほとんど報道していないばかりでなく、立場的にも改正案を支持していると批判しました。また、「中国時報」の公式サイトは最近、天安門事件に関する報道を全て取り下げ、台湾のネットユーザーから非難されています。

抗議集会に参加した市民
「政府は1日も早く法律を改正し、侵入者を台湾から追い出してほしい」

集会参加者は、メディアが共産党勢力に浸透されれば、台湾の民主主義と自由は脅威に晒されると懸念を示しました。

抗議集会に参加した市民
「まだ立ち上がらなければ、子供たちの10年後、20年後は、今の香港のようになるだろう」

蔡英文総統もインタビューで今回の集会に言及し、発起人に感謝の意を示したほか、メディアへの中国共産党勢力の浸透に対する台湾社会の危機感を高める効果があると述べました。

総統はまた、浸透の脅威に晒されているのはメディアだけでなく、近年、政府は国家安全保障、機密情報およびフェイクニュースの予防と統制においても多くの努力を払っていると述べました。最近、立法院の第三読会を通過した「国家安全法」がその一例です。

台湾では6月19日、中国当局の情報機関に協力しスパイ活動を働く公職員や軍関係者を厳罰する「国家安全法」改正案が可決されました。改正案では、中国共産党当局のために台湾でスパイ組織を設立した場合、刑事責任を追及し、7年以上の有期懲役と最高で1億台湾ドル(約3億4600万円)の罰金を課すと定めています。

 
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