ワシントンD.C.では16日から18日まで、第2回「宗教の自由を促進するための国際閣僚会議」が開かれました。17日、トランプ大統領はホワイトハウスで17か国で宗教的迫害を受けた27人と面会しました。中国出身の4人も大統領執務室に招かれ、法輪功学習者張玉華さんは中国における臓器狩りの制止をトランプ大統領に訴えました。
中国、イラン、トルコなど17カ国で迫害を受けた27人が、国務省のサム・ブラウンバック国際宗教自由大使の同行でホワイトハウスを訪れました。
トランプ大統領
「皆さんは信仰のために、妨害、脅迫、判決、監禁、拷問など、計り知れない苦痛を味わった」
「皆さんは今 宗教の自由を世界中で推進する必要性を目の当たりにしている」
「米国で、我々の権利は政府ではなく、神様から来ていると認識している」
「私のように信教の自由問題についてこれほど真面目に取り組んだ大統領はいない。私から見て、信教の自由問題は非常に重要だ」
法輪功学習者張玉華さんのほかに、ウイグル人でイスラム教徒のジュウェル・イリハム(Jewher Ilham)さん、チベット仏教徒のニーマ・ラーモ(Nyima Lhamo)さん、キリスト教徒の欧陽曼萍さんら中国出身の3人も大統領と面会しました。
法輪功学習者 張玉華さん
「私は法輪功学習者で、夫は今だに刑務所の中にいます。臓器狩りが依然として中国で続いています」
張さんが夫は蘇州の刑務所に拘束されており、中国では法輪功学習者を対象にした臓器狩りが依然として行われていると伝えると、大統領は「知っている」と返答しました。
張さんは18日、新唐人テレビの取材を受けた際、トランプ大統領に直に迫害の状況を伝えることができるとは思わなかったと述べました。
法輪功学習者 張玉華さん
「国際宗教自由大使は当初、大統領は非常に多忙なので、迫害経歴を話せるのは一人だけと言った。最初にある人が、彼の状況を話した。大統領はもう他の人の話を聞く暇がないだろうと思っていたが、チベット人女性が、チベットの状況を話した。大統領がずっと聞いていたので、私も話し始めた」
張玉華さんの夫、馬振宇(ば・しんう)さんは中国電子科学科技集団第14研究所の軍用レーダーの研究者で、法輪功の修煉を放棄しなかったため、合わせて7年以上も迫害を受けています。馬振宇さんの事例は米国務省「2018年国別人権報告書」の中に収録されています。
張玉華(ちょう・ぎょくか)さんは南京師範大学でロシア語学部の学部長を務めていましたが、法輪功学習者であることを理由に、3回の強制労働、1回の有期懲役刑を言い渡され、合わせて7年以上迫害を受けました。法輪功学習者が米国大統領に直接迫害の現状について訴えるのは、今回が初めてです。
18日、第2回「宗教の自由を促進するための国際閣僚会議」で、ポンペオ国務長官は宗教迫害の実例をあげた際、昨年9月に3年半の実刑判決を言い渡された中国の法輪功学習者、陳慧霞(ちん・けいか)さんに言及しました。
一方、中国外務省の報道官は18日の記者会見で、ホワイトハウスでの面会を非難し、「中国にはいわゆる宗教迫害などはない」と主張しました。