7月以降、中国の江西省、湖南省などでは豪雨が続き、深刻な水害が発生しています。うち、江西省瑞金市では九堡鎮だけでも10人以上が死亡していますが、政府は隠蔽しています。19日で水害発生から6日目を迎えましたが、地元住民は街の中は依然としてゴミだらけで、救援物資が届かず、被災者らはお腹をすかしていると話しています。
7月14日、江西省贛州市(かんしゅうし)の県級市である瑞金(ずいきん)市で水害が発生し、多くの街が水没しました。ネット上では、ダムの決壊や放水が原因との情報も伝えられています。
瑞金市九堡鎮の村民が19日、新唐人に伝えた情報によると、当日午前3時、山津波が発生し、猛烈な勢いで洪水が押し寄せ、4メートル以上のところまで浸水しました。しかし、政府による避難勧告などはなく、災害発生後は救援物資や食料も届かず、被災者らは友人やボランティアに頼るしかなかったといいます。
江西瑞金市九堡鎮村民 鐘さん
「豪雨によって山津波が発生した。そのうえ、小型ダム2つが決壊し、家屋が多く倒壊し、損失が甚大だ。今、家の中を整理しているが、涙が溢れ出た。我々被災者は皆破産だ。こちらでは10〜20人ほど死亡した。官職を失うのを恐れて、政府は報道させない」
地元住民によると、九堡鎮ではその後水道と電気は復旧したものの、救援物資が不足しているため、農村部では食料不足で多くの住民がお腹をすかしています。しかし、メディアによる詳しい報道はないとのことです。
江西瑞金市九堡鎮自営業者 鐘さん
「全ての家電製品が水に浸かり、家財のほとんどが壊れた。店を開いている自営業者は損失が大きい。ゴミの処理も終わっていない。救援物資が足りず、米などは今、お金があっても買えない。交通もまだ復旧していない。村の6つの橋が流されたので、体で物資を運ぶしかない」
珠江や長江流域では最近、豪雨によって深刻な水害が発生しています。中国メディアの14日の報道によると、中国では377の河川が警戒水位を超え、湖南省最大の川、湘江(しょうこう)では7月10日、堤防の決壊が多数発生しました。また、江西省、湖南省、広東省,広西省、浙江省、貴州省などで深刻な洪水が発生し、多くの街が水没していますが、官製メディアによる詳しい報道はなく、実際の被災状況は知る由もありません。