香港では27日、中国本土に近い新界地区の元朗で、21日に発生した無差別襲撃事件に対する抗議活動が行われ、28万8千人が参加しました。夜には警察隊が道路を占拠した市民を催涙弾やゴム弾で強制排除しました。28日には、引き続き香港の中心部で集会が開かれました。
28日午後3時、香港立法会の近くにあるチャーター・ガーデン(遮打花園)で抗議集会が開かれました。27日に続き、暴力団と癒着している警察を非難しました。
香港樹仁大学 王建元教授
「私は大学教授だ。学生たちを連れて何かをしたのではない。彼らがしようとしていることで、唯一心配なのが彼らの身の安全で、一番大事なことだ。彼らを支持しないわけにはいかない」
米NY私立大学 Benjamin Shepard教授
「ニューヨーカーとして、警察の野蛮さについて少し知っている。一部の人が他の人に暴力を振るうのを警察が許していることも知っている。集会の必要性も知っており、公共の空間がなければ、民主もない」
香港の学生 鄭さん
「政府は警察を利用して市民を殴打しているが、我々も見たくない。しかし、中共は…我々は政府に逃亡犯条例改正案の撤回を求めているだけだ。香港が自由のない中国の一つの都市になるのは見たくない」
中国本土からきた旅行客は、中国ではデモの情報が封鎖されているため、ネット封鎖を突破して香港の情報を入手していると示し、香港の人々は戦いを続けて欲しいと述べました。
中国人旅行客
「必ず続けて欲しい。続けないと恐ろしいことになる。陥落して中国大陸のようになる。恐怖政治に自由もなくなる」
主催団体は元々デモ行進を申請したものの許可がおりず、チャーター・ガーデンでの集会のみが許可されました。しかし、周辺では警察による所持品検査などが行われ、市民の不満を招きました。集会は最終的にはデモ行進に発展し、参加者らは複数のルートに別れて公園から出発しました。夜には再度、警官隊が催涙弾、ゴム弾、ビーンバッグ弾、スポンジ弾などを使って、市民を強制排除しました。少なくとも16人が負傷し、49人が拘束されました。