次いで2月27日、外交と国際発展をはかる常任委員会の議員たちは、その修正版であるS-240法案を可決しました。
中国当局が法輪功の「良心の囚人」から組織的に臓器を摘出していたというニュースが最初に報じられたのは、今から13年前の2006年のことです。
国が認める儲かるビジネスを推進するために、医師がまだ息をしている囚人から臓器を摘出し、売却していたというおぞましい証言が報告書に記されていました。
証言者の一人は「思い出すだけで苦しくなる。生きた人間から摘出された臓器は、死体から摘出されたものよりもずっと高い値段で売れる」と述べました。
「アニー」という仮名で呼ばれる彼女は、前夫が神経外科医でした。
そう。彼は凶悪な手術を実行していた医師の一人だったのです。
「法輪功学習者の一部は、臓器を摘出されても、しばらく生きていた。彼らは生きたまま直接火葬炉に投げ込まれ、遺体は跡形もなく灰となった」とアニーさんは言います。
キルガー氏は、最近のパネルディスカッションにおいて、2006年に同氏とマタス氏が発表した報告書に言及しました。
そして、その際「当時、腎臓・肝臓・角膜・心臓などの生命維持に必要な臓器が、強制的に摘出され、高値で売られていた。時には自国で長い待機期間に直面する外国人に販売していた」と述べたのです。
キルガー氏は、臓器の強制摘出に、国家的に関与している国は世界でただ1つ、中国しかないと強調しました。
カナダのトロントにある法輪功情報センターの広報担当者ジョエル・チッカー氏は、中国政府が法輪功(真・善・忍に基づく心身鍛錬法で、「法輪大法」とも呼ばれる)学習者に対して行った弾圧は、歴史上にも例がない悪逆なものであると述べました。
チッカー氏は、「このような残虐行為が人間に対して行われたのは、歴史上初めてのことだ」と述べました。「あるいは、ヒトラーが第二次世界大戦中、ユダヤ人に対して行った人体実験と残虐行為が最も近い例だと言える」
その結果、長年にわたって数十万人の法輪功学習者が投獄されたのです。
調査員たちによると、中国での臓器移植ビジネスは、このキャンペーンの開始後、急速に成長しました。
臓器摘出法案に関する国会の公聴会で、カナダ自由党の国会議員ボーイズ・レツェネフスキー氏は、第二次世界大戦以来、世界は中国のような「政府による産業的なテロリズム」を経験していないと述べました。
「デービッド・マタス氏とデービッド・キルガー氏は、現代の悪徳が生み出した『暗部』に光を当てた功績者だ」と彼は述べました。
2016年、キルガー氏とマタス氏は米国の調査ジャーナリスト、イーサン・ガットマン氏と共同で、中国政府による残虐行為の規模が、当初考えられていたよりもはるかに大きいことを明らかにする新しい報告書を発表しました。彼らの調査結果によると、ドナー数がゼロに等しい中国では毎年6万~10万件もの臓器移植が行われていたのです。
マタス氏によると、政権が法輪功学習者からの強制的な臓器摘出を何年も続けてきたという事実は、今や矛先を中国国内の少数民族である「ウイグル人イスラム教徒」に向け、人権侵害をエスカレートさせているといいます。
マタス氏は2018年12月の報告書で、「中国共産党は、法輪功の迫害や臓器摘出のための大量虐殺を行って以来、国際社会の目を気にせず非人道的行為を行えることに気づいたのだ」と述べています。「そのタダ乗りの心理で、中国共産党は現在、ウイグル人を抑圧する段階に入った」
中国による「良心の囚人」への拷問と臓器摘出に関する調査の一環として、今後も「良心の囚人」から臓器摘出の事実に焦点を当てていきます。