林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が9月4日、「逃亡犯条例」改正案の完全撤回を表明しましたが、香港では抗議活動が続いています。9月6日、警察による無差別攻撃があった地下鉄太子駅では、市民らが8月31日の監視カメラ映像の公開を求めて抗議を行いました。
6日午後、太子駅ではある少女が跪いて、8月31日の監視カメラの映像の公開を求めました。
その後、市民が増え始め、午後3時ごろには100人を超えました。
記者
「市民たちは中国語や英語のパネルを掲げ、太子駅の8月31日の監視カメラ映像の公開を求めています」
市民らは「香港鉄道は映像を公開し、真相を明らかにせよ」「5つの要求、一つも欠けてはならない」などと書いたパネルを掲げ、「悪徳警察は命で償え」「暴徒はいない、あるのは暴政だけだ」などとシュプレヒコールをあげました。
香港市民
「10人が暴行で負傷したが、うち3人は重傷だ。しかし、病院の入院記録には7人しかいない。3人の重傷者はどこへ?すでに何日も経ち、3人は命が危険に晒されているか、あるいはすでに死んでいるかもしれない。だから香港鉄道は映像を公開して欲しい」
事件当日、警察の無差別攻撃を受けた女性が証言を行いました。当時、女性が乗っていた車両に機動隊が突入し、乗客を無差別に警棒で殴りはじめました。心臓病を持つこの女性は催涙スプレーを噴きかけられ、呼吸が苦しくなり、死の恐怖を味わいました。自分ももしかするとその日に死んでいたかもしれないが、まだ生きているので真相を伝えなければならないと述べました。
8月31日太子駅無差別攻撃被害者
「走って上に行ったら、多くの人が負傷していて、警察はまだ市民を逮捕していた。警察は警棒で人を殴っていたが、人の頭を殴り、地面に押し倒してからも殴っていた」
鉄道会社は午後になって、8月31日の映像は削除せずに3年間保管されると応じました。
一方、ネット上では太子駅では31日、6人が死亡したとの情報が流れています。31日から数えて初七日になるこの日、太子駅の外には大量の花が手向けられました。
警察が太子駅を封鎖したため、抗議は引き続き太子駅近くにある旺角(モンコック)警察署の前で行われ、深夜まで続きました。警察は再度、催涙弾やビーンバッグ弾を発射し、市民を鎮圧しました。