【動画ニュース】香港民主派の黃之鋒氏が独米を訪問 西側諸国に香港への支援要求

香港の民主活動家で、雨傘運動の元学生リーダーの黃之鋒(ジョシュア・ウォン)さんが9月13日、米コロンビア大学で座談会に参加し、香港の情勢にもっと関心を持つよう呼びかけ、米政府と議会に対して香港の民主化を支持するように要請したいと訴えました。

13日、ニューヨークにあるコロンビア・ロー・スクールで、香港の民主派政党「香港衆志(デモシスト)」の秘書長を務める黃之鋒さんが講演を行いました。

香港衆志秘書長 黃之鋒氏
「香港の人々の声が、香港だけでなく、国際社会にも届いてほしい」

今回の講演のテーマは、「香港逃亡犯条例改正案反対運動ー覆面運動の声」。1時間にわたる講演の中で黄(ウォン)さんは、世界各国が香港市民の抗議活動に関心を持ち続け、「香港人権・民主主義法案」の成立を呼びかけました。また、香港の一国二制度は風前の灯火状態であり、今回のチャンスを逃せば、香港の人々は自由と民主を失うことになると述べました。

香港衆志秘書長 黃之鋒氏
「北京の強権統治下で、民主化の第一歩は香港で、次は大陸であってほしい」

このほか、一部メディアが事実を歪曲していることに言及し、黄さん自身は香港独立派のリーダーでもなければ、独立を支持しているわけでもないと再度述べました。

香港衆志秘書長 黃之鋒氏
「5つの要求に、香港独立は含まれていない」

反送中運動が始まってから3か月、中国共産党当局は「デモ隊は香港独立を企んでいる」として中国人の民族感情を煽っています。官製メディア「人民日報」は9月12日、「香港の住宅問題の解決はもう待てない」と題した文章を掲載し、香港市民の抗議運動は「若者らが住宅が買えないため、不動産業者との間に矛盾が生じた」と主張し、市民が掲げている真の普通選挙を含む5つの要求については全く無視しています。

市民が掲げている5つの要求とは、
1)「逃亡犯条例」改正案の完全撤回
2)市民の抗議活動を暴動とする見解の撤回
3)デモ参加者への逮捕・起訴の中止
4)独立調査委員会を設立し、警察の過度な暴力について全面的な調査を行う
5)真の普通選挙の実現

黄さんは訪米に先立ちドイツを訪問し、ハイコ・マース外相や複数の国会議員と会談し、国際的な支援を求めました。11日の記者会見では、香港を「新たなベルリン」にたとえ、各国が香港の情勢に関心を持ち続けてほしいと訴えました。さらには、香港向けに警察の武器装備の輸出を止め、人権問題が交渉の議題に上るまで中国・香港との自由貿易交渉を止めて欲しいと述べました。

香港衆志秘書長 黃之鋒氏
「香港は新たなベルリンだ。香港は今、二つの全く異なるイデオロギーの戦場になっている。自由、民主、人権と独裁との戦いだ。世界に望むのは、香港の人々は民主主義を必要としている」

ハイコ・マースドイツ外相
「ドイツの意見は、街頭活動を含めて、言論の自由は重要な要素であり、人々はその権利を有する。これは人々の権利であり、この権利の行使を阻んではならない」

17日には、歌手の何韻詩(デニス・ホー)さんなどと共に、米国国会の公聴会に出席し、ナンシー・ペロシ下院議長など、米国の立法機関の重要人物と面会する予定です。

 
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