青い水を浴びせられた香港インド協会元会長「警察の放水は意図的」

10月20日、香港の九龍では35万人が参加した大規模デモが行われましたが、強制排除の際、警察は高圧放水車を出動させました。放水車はイスラム教のモスクに向かって2度放水しました。モスクの前で蛍光塗料や催涙成分の入った青い水を浴びせられた香港インド協会の元会長は、警察は意図的に放水したとして、怒りの声をあげています。

香港インド協会の元会長モハン・チュガニ(Mohan Chugani)さんは、事件後香港政府関係者から「警察が放水したのはモスクの前に暴徒らが不法に集結していたからだ」と説明を受けたが、それは事実ではないと述べます。

香港インド協会元会長 モハン・チュガニさん
「彼は昨日(20日)は最悪で、モスクの外に不法集結の群衆がいて、騒動を起こしていたと言った。全く違う。だから私は彼にこう返した。不法集結の暴徒がいたと言うが、どこに?事実を確認してから、それをwhatappに送って」

モハンさんは、放水車を運転していたのは香港の警官ではないと聞いたとも話します。

香港インド協会元会長 モハン・チュガニさん
「聞いた話だが、放水車を運転していたのは香港の警官ではなく、別のところから来た人だと聞いてる。どこから?それは言えない。彼らは私たちがマイノリティーで、肌色がコーヒー色だから、騒動を起こしていると思ってバンと」

モハンさんは、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官からは謝罪の電話があったが、警察からの謝罪はなかったと強調し、警察は行政長官よりも悪いと憤慨します。

香港インド協会元会長 モハン・チュガニさん
「彼ら(警察)が悪いことをやっても誰も批判できないようだ。彼らは過ちを認めたことがない。行政長官は電話で謝罪できるのに、なぜ警務処からは誰一人謝罪の電話をかけてこないのか?こんなに多くの記者が私に話を聞いているのに、警察は一人も来ない。彼らは林鄭よりも悪い」

マスコミ各社の報道をうけ、21日、警察本部の副処長から謝罪の電話があり、「不運な事故だった」と示したそうです。

一方モハンさんは、モスクの前に暴徒がいたという警察の言い方は絶対受け入れられないと示し、警察の声望はここ数か月で地に落ちたと話します。

香港インド協会元会長 モハン・チュガニさん
「6か月前、サウス・モーニング・ポストでは警察を取り上げるたびにアジアでナンバーワンと言っていた。今はどうなっている?答えが見つからない。ここ3〜4か月は混乱極まりない。今後、どうやったら若者らが再び警察を信頼するようになるのだろうか」

香港で生まれ育ったモハンさんは、3か月前までは政府と警察の支持者でした。しかし、今回の放水事件を受け、警察と政府を信用できなくなったと語っています。モハンさんは、香港の行政長官および高官は退陣すべきで、政府が若者らと対話してこそ、現在の局面を打開できると考えています。

 
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