米国のニュース専門放送局、FOXニュースが近日、中国における法輪功学習者に対する臓器狩りについて、再度詳しい報道を行いました。
FOXニュースは10月26日、「政府許可の下で行われている臓器狩りの生存者と被害者」と題した長編報道を行いました。被害で亡くなった法輪功学習者の親族や英国の独立民衆法廷で採用された証拠および判決文を取り上げ、中国共産党が長年臓器狩りを通して暴利を貪り、集団虐殺を行っている実態について、詳細な報道を行いました。
FOXニュースが取材した証人の一人、於溟(うめい)さんは2018年、瀋陽軍区総医院で腎臓移植を受けた患者と密かに接触し、証言を隠しカメラに納めました。
腎移植を受けた患者
「手術して2週間経つ。手術と入院で、今のところ32万元かかっている」
この患者は、病院では一人のドナーから二人の患者に腎臓移植を行っていたと証言しました。
腎移植を受けた患者
「一度に2人手術する。腎臓は2つあるから、ドナー一人から2人に移植可能だ」
法輪功迫害追正調査国際組織 汪志遠氏
「この細部が非常に重要だ。つまり腎臓を自ら売るといったケースではない。腎臓は一つ売ってももう一つあるから、人間は死なない。親族からの提供でもない。一度に腎臓を2つともとってしまうと、その人は間違いなく死ぬからだ」
この病院では、移植手術が頻繁に行われていたといいます。
腎移植を受けた患者
「私が入院していた数日間は、1〜2日おきに二人ずつやっていた」
瀋陽軍区総医院は、瀋陽陸軍総医院とも呼ばれ、中国で最初に臓器移植手術が許可された軍病院で、法輪功学習者からの臓器狩りに関わっていたことが最も早い時期に発覚した病院でもあります。
2009年、遼寧省錦州市のある武装警官が米国に本部を置く「法輪功迫害追跡調査国際組織」に連絡し、証言を行いました。ときは2002年4月9日午後5時。当時この武装警官は臓器狩り現場の警護を担当していましたが、手術の執刀医は瀋陽陸軍総医院の軍医でした。
遼寧省錦州市の元武装警官
「一人は解放軍瀋陽陸軍総医院の軍医で、もう一人は第二軍医大学の卒業生だった。精神病院の手術室で、麻酔も打たず、まずは心臓を、次に腎臓を摘出した。メスが胸部に入ると、血が吹き出てきた。女性は『ああ』と悲鳴をあげながら、『法輪大法はすばらしい』と叫んだ」
この武装警官は、現場で執刀していた軍医のID番号(0106069)も提供しました。
遼寧省錦州市の元武装警官
「心臓の血管が切られると、女性は痙攣を起こした。それから『ああ』と、両目と口を大きく開いたまま・・・もう、これ以上言いたくない」
瀋陽軍区総医院で研修医として実習を行ったことのあるジョージさんも、新唐人テレビの取材を受けた際、同病院では1990年代から死刑囚から臓器を摘出していたと証言しました。
瀋陽軍区総医院元研修医 ジョージさん
「銃声が聞こえてまもなくして、軍人が人を運んできた。当時その人は頚部が血塗れで、軍医は私に血管を切るよう指図した。血管を切ると、血が一気に流れ出てきたが、暖かかった」
1999年から法輪功学習者に対する弾圧が全面的に展開されると、瀋陽軍区総医院は生きた法輪功学習者からの臓器狩りに積極的に加担しました。このような病院は中国各地に多数存在し、中国における臓器狩りは現在、ますます多くのメディアから注目され、独立民衆法廷の上級弁護士も国連に1日も早く調査に介入するよう促しています。