米下院は11月20日、香港での人権を保障し、民主主義の確立を支援する「香港人権・民主主義法案」を賛成多数で可決しました。今後トランプ大統領の署名を経て発効することになります。
米上院は19日午後、「香港人権・民主主義法案」を全会一致で可決しました。下院は10月に法案を可決していましたが、上院が可決した法案と内容を調整したうえで、20日に再び採決し、賛成417、反対1で「香港人権・民主主義法案」を可決しました。
ナンシー・ペロシ下院議長
「米国会は世界に明白なメッセージを送る。米国が自由を愛する香港の人々と連帯し、彼らの闘いを全面的に支持する」
共和党のマルコ・ルビオ上院議員はツイッターにおいて、「下院が先ほど我々の「香港人権・民主主義法案」を可決した。トランプ大統領の元に送られ、大統領の署名後法律となる。これはパワフルな瞬間であり、超党派の議会が一丸となり、香港の人々と共にあることをはっきり示している」とツイートしました。
「香港人権・民主主義法案」の主な規定は、「香港の自治状況に関する米国務省の年度報告書に基づき、香港の自由を侵害する人物や団体の米国にある資産を凍結し、入国を禁止する」「米大統領のほか、国務長官も議会に対して香港への優遇措置の解除を提案する権限がある」「国務省は毎年、自由・人権・法治を含む香港の自治状況を評価し、報告書をまとめて議会に提出しなければならない」「香港の民主主義と人権への監督を強化する。香港出身者か中国本土出身者かに関わらず、香港市民の人権を侵害した者に制裁を加える」となっています。
法案に基き、米政府と議会は毎年、香港の自治状況に基づいて、香港への優遇措置の継続について判断を見直さなければなりません。