【動画ニュース】武漢で原因不明の肺炎 SARS再来の懸念

中国湖北省武漢市で原因不明のウイルス性肺炎の発症例が増え続けています。昨年12月31日時点で発症者は27人でしたが、年明けの4日には44人に増えています。地元病院関係者のグループチャットによると、7人が重症急性呼吸器症候群(SARS)と確診されましたが、当局はデマを流したとしてネットユーザー8人を拘束しました。

武漢市衛生健康委員会は12月31日、華南海鮮市場でウイルス性肺炎の発症例を確認したと発表し、発症した27人のうち7人が重症だとしています。ネットユーザーによると、この市場は海鮮市場の看板を掲げているが、裏では各種野生動物の肉も売っているとのことです。中国メディアも潜入取材の際、捨てられた動物の死骸を発見しています。

時事評論家 橫河氏
「3つの可能性がある。
1)人から人への感染の場合、これは最悪だ。
2)同一の動物が感染源である場合、このウイルスの感染性は非常に高いことを意味している。これも悪い情報だが、コントロールは多少し易い。
3)それぞれ異なる動物が感染源である場合も最悪だ。ウイルスがすでに動物の間で流行していることを意味する。さらにはヒトへの感染が可能な突然変異株である可能性もある」

中共の衛生健康委員会は今回の肺炎は「原因不明の肺炎」であるとし、ウイルスの検査を行っていると発表しました。

一方、中国のネット上に出回っている武漢の病院関係者のグループチャットのスクリーンショットによると、すでに7人が重症急性呼吸器症候群(SARS)と確診されています。「博奥医学検査所」が出した検査報告書では、「信頼性の高い陽性指標」の一番目が「SARSコロナウイルス」と記されています。

また別の医療関係者はグループチャットに、「同済大学の検査によると、病原体は『SARSコロナウイルス』だが、当局は発表する決心がないようだ」と書き込んでいます。

これに対し、官制メディアの人民日報は12月31日、「今のところ、SARSかどうかは断定できない」と報じました。

時事評論家 橫河氏
「当局は1例目の発症日時についていまだ公表していない。つまり、当局は隠蔽しているか或いは本当にまだ分かっていないか、どちらかだ。この二つのどちらもよくない」

一方、武漢市警察当局はネット管理に躍起となっています。1日、ネットでデマを流したとして、ネットユーザー8人を法にのっとって処分したと発表しましたが、デマの内容については明かしていません。

時事評論家 橫河氏
「これは中共の典型的なやり口だ。問題を解決するのではなく、専ら人を解決するのだ。中共当局にとって、当局が発表した以外は全部『デマ』だ。しかし当局の発表は政治と安定維持に基づくもので、医学に基づく発表ではない。だから当局の発表は信憑性が低い」

武漢市当局によると、今回の原因不明のウイルス性肺炎発症者数は1月4日現在44人に増え、うち11人が重症だとしています。

中国のネットユーザーは、当局の情報隠蔽で感染が広がり、多くの人が命を落とした2003年のSARSの再来を危惧しています。

 
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