【動画ニュース】国際人権団体の代表 香港入りを拒否される

1月12日、国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」のケネス・ロス代表が香港入りを拒否されました。ロス氏は15日、香港で最新の人権報告書を公表する予定でしたが、やむなくニューヨークで公表することになりました。

国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」のケネス・ロス代表は12日、同団体の年次報告書を発表するために香港入りしましたが、入境を拒否されました。入境拒否の理由について説明はなかったとのことです。

ロス代表は15日に香港で記者会見を開いて、652ページにおよぶ年次報告書「世界人権年鑑=ワールドレポート2020」を公表する予定でした。

報告書では、国際的な人権団体に対する中国の攻撃について批判し、習近平指導下の中共は国際人権保障の大きな脅威になっていると指摘しています。

国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」 ケネス・ロス代表
「今年の報告書の焦点は、中国(中共)政府がいかに国際人権システムを意図的に破壊しているかについてだ。彼らは中国国内の人民の権利を抑圧しているだけでなく、中国を人権基準に符合させようとするいかなる力をも抑圧している」

ロス代表は香港の空港で当局から追い返されました。ロス氏は、中共が中国と香港の人権を守ろうとする国際社会の努力を抑圧していることが、今回の事件によって証明されたと語ります。

国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」 ケネス・ロス代表
「彼らは私に記者会見を開かせたくないのだろう。悲しいことに、この事件はまさに最新の証拠である。中国(中共)政府今、手を尽くして国際人権スタンダードの執行破壊しようとしている」

ロス氏はツイッターで、「地元政府ではなく、北京が最終的に私の香港入境を拒否した。これは香港の民主化を求める抗議活動を引き起こしたのは香港市民ではなく、国際組織であるというフィクションに基づくものだ。これは香港に対する侮辱であり、馬鹿げたことだ」と投稿しています。

中共外務省の報道官は13日、「誰の入境を認めるか認めないかについては中国の主権問題だ」と発言しました。

ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア局フィル・ロバートソン局長代理は、中共当局は国際人権スタンダードの破壊にさらに力を入れていると指摘します。

ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア局局長代理 フィル・ロバートソン氏
「中国(中共)はずっと国際人権スタンダードを破壊しようとしており、国連のシステムを弱めようとしている。中国や香港の人々にために声を上げる人を阻止しようとしている」

ロバートソン氏は、中共は香港で続いている抗議活動について、中国本土の民衆に説明することができないので、スケープゴートを必要としていると考えています。

ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア局局長代理 フィル・ロバートソン氏
「彼らは中国の民衆に、香港人がなぜ中共の政策に不満を示しているかについて説明できない」

ヒューマン・ライツ・ウォッチは米国ニューヨークに本部置く国際的な人権NGOで、声をあげられない被害者に代わって人権侵害の報告を毎年発表しています。

2020年の最新報告書では、中共の国際人権に対する侵害が日に日に深刻化していることに触れています。

 
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