中国国家統計局は1月17日、2019年の中国の出生率が1949年の共産中国設立以来最低レベルに落ちたと発表しました。中国大陸の人口は14億5万人まで増加しており、男性が女性よりも3049万人多く、男女比は明らかにアンバランスな状態を呈しています。このことが、中国の「高齢化」にさらに拍車をかけるのではないかとの見方があります。
中国国家統計局が1月17日に発表したデータによると、2019年の中国の出生者数は1465万人で、出生率は1000人当たり10.48人(10.48‰)となり、1949年以来最低レベルまで落ち込みました。
国家統計局の寧吉喆(ねいきちてつ)局長は同日、中国が人口構造の変化に直面しており、高齢化傾向にあることを認めました。
中国共産党は2016年から「全面的なふたりっ子政策」を推進し、出生率を向上させて高齢化に歯止めをかけようとしています。
2019年の出生数のうち、二人目以降の子供の割合は59.5%に達し、数年連続で増加しています。
しかしその一方で、統計局のデータは中国の出生率が2016年を境に下降に転じたことを示しており、2017年は1000人当たり12.43人、2018年は10.94人、2019年は10.48人となっています。
専門家は、中国の出生率はこれからも低下するリスクがあるとの見方を発表しています。
1982年にウィーンで開催された「高齢化に関する世界会議」によると、60歳以上の人口の総人口に占める割合が10%を超えると、深刻な高齢化に入っていることを意味します。
国家統計局のデータによると、2018年末の中国の60歳以上の人口は総人口の18.1%を占め、65歳以上の人口は総人口の12.6%を占めています。
国家統計局の寧吉喆局長は17日、2020年11月1日午前零時から、第7回全国人口・国勢調査を実施すると発表しました。