中国国家衛生健康委員会によると、22日までに新型肺炎の感染が確認された患者は571人に上り、感染者は26の省や市に広がっています。死者は前日より6人増え、17人に上っています。各地でマスクが品切れ状態になっているほか、多くの医療関係者も新型肺炎に感染し、2003年のSARSをも超える勢いで拡散が続いています。
中国の新型肺炎は猛烈な勢いで拡散しており、医療関係者の多くも被害者になっています。ネット上の投稿によると、「武漢協和医院では神経外科フロアのスタッフと患者の全員感染し、病棟はすでに封鎖されている。協和医院の感染科主任、武漢市中心医院乳腺・甲状腺外科主任も感染し、すでに人工呼吸器を装着させられている」とのことです。さらに、武漢同済医院では、1989年生まれの若い医師が感染し、死亡したとの情報も伝わっています。
武漢の匿名希望の医師によると、現在病院の外来には毎日長蛇の列ができ、受付してから診察まで1日かかる状態が続いています。実際の死亡者数は政府の発表よりはるかに多く、医者は全員口封じされていると漏らしました。
武漢の匿名希望の医師
「1月21日にようやくまともな防護マスクが届いた。診察の際に患者の口腔や喉を診るが、患者の息が顔にかかったりする。患者と長く接触しているので、私も風邪の症状が出ている。ただ高熱は出ていなく、胸痛がしている。だが、検査を受ける時間もない」
報道によると、中国国家衛生委員会の呼吸器専門家王広発(おう・こうはつ)医師が1月8日、感染状況視察のために武漢を視察。北京に戻った16日、発熱などの症状が現れ、結果的に新型肺炎の感染が確認されました。皮肉なことに、王医師は1月10日、官製メディアのインタビューを受けた際、「武漢の感染拡大は抑えられる」の述べていました。
武漢市民 高さん
「感染発生からかなり日にちが経っているのに、マスクなども準備していない。市場ではもうマスクが買えない。どこも入荷と同時に売り切れている。道路封鎖と言っても、武漢は広いから封鎖は現実的ではない。ここ数日帰省客はほとんど出発した。武漢に帰ってくる人も5割は到着している」
中国国家衛生健康委員会によると、感染者は23日午前0時までに死者17人を含む571人となりました。
武漢市民の王さんは、政府の防疫が行き届いていないため、旧正月の帰省ラッシュはすでに新型肺炎ウイルスを各地に運んでしまったと述べます。ある20歳の大学生は、帰省の途中武漢で10分ほど下車しただけで、感染してしまいました。
武漢市民の王さん
「感染が発生してかなり日にちが経っているのに、マスクなども用意していない。市場ではもうマスクが買えない。どこも入荷と同時に売り切れている。道路封鎖と言っても、武漢は広いから封鎖は現実的ではない。ここ数日帰省の人はほとんど出発した。半分ほどが戻ってきている」
あるネットユーザーはツイッターに武漢の医療関係者のSNSのスクリーンショットを転載しました。「実際の状況はみんなが想像している最悪な状況よりはるかに深刻かもしれない。鐘南山院士は武漢視察後、街全体を封鎖するよう提案したそうだが、国務院が同意しなかったそうだ。我々は毎日大量の感染の疑いのある患者を見ているが、受け入れることができない。感染状況は2003年のSARSを超えると推定している」