中共の官制メディアは近日、江蘇省で世界初の新型コロナウイルス感染者の肺移植を完成させたと大々的に報道しています。しかし、ドナーに関する情報は何もありません。
2月29日、中国江蘇省の肺移植専門家陳靜瑜(ちん・せいゆ)の医療チームが、新型コロナウイルス感染者の肺移植を行いました。
官制メディア「新華網」などによると、患者は江蘇省の59歳の男性で、1月26日に新型コロナウイルスの感染が確認されました。一連の治療を施したのち、2月24日の核酸検査では陰性反応が出たものの、両肺は損傷が激しく、機能しなくなりました。
当日、専門家チームは討論を経て、この患者が助かる方法は移植手術しかないとの結論を下しました。それから数日後、河南省でドナーを見つけ、2月29日に臓器を江蘇省に運び、当日夜に両肺の移植手術を実施しました。
中国の元軍医 汪志遠氏
「この肺移植は救命移植に属するが、驚きの速さで臓器が提供されている。移植の決定からわずか3〜4日で臓器の適合性検査まで完成させているが、常軌を逸している。臓器移植が最も進んでいる米国でさえ、このような大型臓器移植は2〜3年の待ち時間が必要だ」
移植用の臓器不足は世界的な難題です。昨年12月の末、中国の官制メディア「中国新聞網」は「肺移植はなぜ難しいのか」と題した文章を転載しました。文章では、肺移植の需要が非常に高いのに対し、ドナーが少ないため、平均50人が一つの肺を待っており、うち20〜30人は手術まで待ちきれず死亡していると記されています。
中国の元軍医 汪志遠氏
「国際慣例に基づく計算だと、正常な状況下でドナー登録者の死亡率は0.7%。生活方式、年齢、持病などが原因で、最終的にドナーの条件を満たすのは死者の1〜2%のみだ。この数字で計算すると、中国の30万人のドナー登録者の0.7%はつまり2100人だ。臓器を提供できるのは1〜2%だから、21〜42人になる。365日で割ると1日何人になる?だから正常なドナーによる提供の可能性は非常に低い」
執刀医の陳靜瑜氏は中国の官制メディアから「中国肺移植の第一人者」の称号を与えられています。一方、米国の人権団体「法輪功迫害追跡調査国際組織」は、陳靜瑜氏が多くの出どころ不明の臓器移植に関与しているため、調査対象に定めています。
中国の元軍医 汪志遠氏
「彼が2012年1月29日に発表した論文によると、彼らは2002年9月から2011年1月の間、100例の肺移植を行っている。無錫市のドナー登録は2011年7月にようやく開始され、2017年までの臓器提供は29例しかない。つまり、100例の臓器はドナーからの提供ではない。次に、移植は全て肺移植センターで行っており、つまり死刑囚ではない。死刑囚なら処刑場で行われるので、実験室で行うはずがない」
「法輪功迫害追跡調査国際組織」は13年にわたる調査を経て、大量の証拠を集めました。これらの証拠は、中国共産党が長年にわたり生きた法輪功学習者から臓器を摘出し、臓器移植に使っていることを証明しています。関連報告は法輪功迫害追跡調査国際組織のウェブサイトで確認することができます。