米プロバスケットボール協会(NBA)所属選手のうち十数人が中共肺炎に感染したことを受け、NBAは無期限の試合停止を発表しました。NBAは中国に進出した最初の米国スポーツリーグです。本日はNBAが中共に接近する過程を振り返ってみます。
3月31日までに、NBAの少なくとも15人が中共肺炎に感染したことが明らかになりました。これにはブルックリン・ネッツのケビン・デュランドやニューヨーク・ニックスのオーナー、ジェームス・ドランも含まれています。
3月11日、NBAは今期の試合の中断を発表しました。経済損失は10億ドルを超えるとみられます。
財務報告によると、昨年のNBAの利益は95億ドルで、チケットの売り上げ、メディアからの著作権収入、スポンサーからの収入が三大収入源となっています。
NBAの試合停止は中国のスポンサー企業にも大きな影響を与えています。
中国は約5億人のNBAファンのほか、テンセントを始めとする協賛企業20社以上を抱えています。
2015年にテンセントはNBAと5年間の提携契約に署名し、中国大陸におけるNBAの独占放送権を5億ドルで取得しました。その5年後、テンセントの契約更新価格は15億ドルに跳ね上がりました。
同時に、中国におけるNBAの著作権は中央電視台に帰属しています。
1989年、当時のNBAコミッショナーだったデイビッド・スターンは、中央電視台にNBAのビデオを放送してもらうために、まだ肌寒い春先に一時間も待ち続けたと言われています。
1994年6月8日、中央電視台はその年のNBAファイナルの最初のゲームを生中継しました。
それから10年余りの運営期間を経て、NBAは中国市場への参入に成功しました。
2004年にNBAは初めて中国で試合を開催しました。この試合には、2002年にヒューストン・ロケッツに入団した中国人プレイヤーの姚明(よう・めい)も参加しました。NBAは姚明を国際的に最も知名度の高い中国人プレイヤーに押し上げ、姚明もまた、NBAが中国市場を開拓するための補助推進装置となりました。
視聴率の増加は、大量のスポンサーと関連ブランド製品の販売増加ももたらしました。
ロケッツはNBA30チームのうち、中国人から最も人気を集めているチームです。中国スポーツ用品大手の李寧(りねい)有限公司や安踏(あんとう)体育用品、浦発(ほはつ)銀行、四川長虹(ちょうこう)電器などの中国企業から、大量の協賛金がヒューストン・ロケッツに流れました。
ロケッツのテッド・ブラウンCEOは2017年にメディアの取材を受けた際、ロケッツが中国のスポンサーから受けているスポンサー収入は、全体の約8%~10%だと述べました。
報道によると、現在NBAは中国市場から年間約12億ドルもの収入を得ています。NBAはここ数十年、中国で巨額の利益を得てきました。
しかし昨年、ロケッツのダリル・モーリーゼネラルマネージャーが香港市民による反送中運動を支持すると発言したことで、NBAの親中的な態度も明らかになりました。
中共がNBAとロケッツを全面的に封じ込めたことで、NBAにもたらされるはずだった中国での100億元相当のビジネスが一時的に途絶えました。
中共の圧力に屈したNBAは中国に対し謝罪し、モーリーの「不適切な発言」に非常に失望したと述べました。
またロサンゼルス・レイカーズのスター選手、レブロン・ジェームズ(LeBron James)はメディアを通じてモーリーを批判し、「我々に言論の自由があると言っても、口に出す前にもっと注意すべきだ」と述べました。
これらによってNBAは世論の批判にさらされ、「NBAは中共に屈服した」とみなされました。
ペンス副大統領は、NBAは中共の子会社のようだと形容しました。
在米時事評論家、邢天行氏
「昨年のモーリーの件によって、チーム内の一部の人間は、彼らと中共の利益がひとくくりに固く結びついた後で考え方に変化が生じた。中共がうそつきの国で、野心を隠していることを知っていたなら、感染に対しこんなにも無防備ではいられないはずだ。予防に対する注意を怠り、最終的にはチーム内で大規模感染が発生した」
米国在住の時事評論家、邢天行(けい・てんこう)氏は、感染したNBAの選手が一日も早く回復することを望むだけでなく、彼らが神の民となるのか、それとも邪悪な者たちと同列に並ぶのかを真剣に考えてみてほしいと述べています。
在米時事評論家、邢天行氏
「中共の本質は天の道理にも神にも反しているうえ、反人道的で反人間的なものだというところにある。中共のうそと暴政に対し見て見ぬふりをし、彼らと頻繁に関係を持って共に利益を追求する人間は腐敗している。神は中共を滅ぼす過程において、こうした人間も残してはおかないだろう。今は人々が選択するよい機会なのだ。中共から離れ、中共を捨てて正義の側に立つことを選択したならば、あなたは自分の将来の安全を選択したことになる」
NBAで最も高い年俸を得ている選手の一人として知られるレブロン・ジェームズは中国と緊密なビジネス関係を結んでいます。別のスター選手、コービー・ブライアント(Kobe Bryant)もまた、宣伝のため頻繁に中国を訪れています。
マイアミ・ヒートを引退したドウェイン・ウェイド(Dwayne Wade)とポートランド・トレイルブレイザーズのC・J・マッカラム(CJ McCollum)はいずれも、中国企業の李寧と契約を結んでいます。安踏グループと契約している選手には、ゴールデンステート・ウォリアーズ所属のクレイ・トンプソン、ボストン・セルティックス所属のゴードン・ヘイワード、ロサンゼルス・レイカーズ所属のレイジョン・ロンドなどが挙げられます。