4月8日午前0時、2か月以上にわたり続いていた武漢市の封鎖が解除されました。再び封鎖されることを恐れた人々は武漢市から脱出していますが、市内に残った市民は仕事も収入もなく絶望を感じていると嘆いています。
武漢の封鎖が解かれ、対外交通が再開されました。しかしある武漢市民は「街や料金所で車を見かけることはあっても、多くの人が仕事を失い収入がなくなり、ローンなどを支払うこともできず、家や車を差し押さえられるかもしれない。とても絶望的だ!」と述べています。
武漢の飲食店従業員の王さんは、「武漢の封鎖は解除されたが、ごく一部の飲食店や商店が開店しているだけで、客はいない」と述べています。
飲食店従業員 王さん
「大部分の店は開いていない。回復するのは5月以降だろう」
武漢のボランティアをしている黄さんは、各居住区の封鎖はまだ続いていると述べています。
武漢のボランティア 黄さん
「人々は感染症の暗い影の中で暮らしていて、怖くてまだ外に出たがらない。多くの人が死んだ。自分に唯一できることは自分の健康を守ることだけで、自分が死なないで食っていけるようにすることだ」
広東省の東莞(とうかん)で工場を経営している湖北人の董さんは、「この伝染病のせいで多くの店が閉店に追い込まれている。湖北人は仕事を見つけることが難しくなり、絶望的だ」と述べています。
工場経営者 董さん
「商売するのも何をやるのも難しくなっている。2か月待って見て、それでもだめなら、田舎に帰って農作業するしかない」
湖北省仙桃市で養鶏場を営んでいた李さんは、「元々300以上の養鶏場があったが、伝染病により飼料の仕入れができなくなり、廃業に追い込まれた」と述べています。
武漢市民 丁さん
「我々は今、生きるのも大変だ。ほとんどの人が収入がなくなり、消費だけは高額だ。物価は以前の5倍以上に跳ね上がっている」
生活が苦しいだけでなく、多くの死者の遺族が中共当局に脅されています。その一人である丁さんは、自分の家族が伝染病で非業の死を遂げたとネット上で訴えたことで、警察に何度も呼び出されました。
ある武漢市民が8日夜、WeChatで「現地の流行状況はいまだ深刻だ」と注意を促しました。彼のWeChatのグループには約500人の感染確定患者がおり、うち少なくとも50人は病院の入院を待っていたり、治療が間に合わず、絶望の中で亡くなっています。
この市民はさらに、「全ては元に戻ったばかりで、全ての人にとってこれからが苦難の始まりだ。残酷に聞こえるかもしれないが、家族全員一緒に死んだ方がいいかもしれない。おばあちゃんが一人だけ生き残るより」と絶望の心境を語っています。