ロシアと国境を接する黒竜江省綏芬河市(すいふんが-し)で中共ウイルスの感染者が急増しています。4月10日、当局は「外部からの流入を防ぎ、内部のぶり返しを防ぐ」という大きな圧力に直面しているとし、社会に物資の支援を呼びかけました。11日に、綏芬河市の臨時病院が完成したほか、ハルビン市や黒河市(こくが-し)でも感染状況は厳しく、市民は苦しい生活を強いられています。
ここ2週間、綏芬河出入国検査場経由でロシアから帰国した中国人の感染が急増し、多くの帰国者が綏芬河で隔離されています。ネットに投稿された動画によると、臨時の隔離施設として使用されている体育館の中にはベッドも設置されておらず、地元当局は800人のボランティアを募集し、24時間体育館を見張っています。
10日、綏芬河市は知らせを出し、当局は現在「外部からの流入を防ぎ、内部からのぶり返しを防ぐ」という大きな圧力に直面しているとし、医療物資が不足しているため、防護服やN95マスクなどの寄付を呼びかけさました。また、13階建てのオフィスビルを改造した、ベッド数600床の方艙医院が11日に完成しました。
綏芬河市民 呉さん
「現在全部封鎖している。管理が厳しく、方艙医院は11日に完成した」
最近、中共当局は綏芬河市の感染者急増は海外からの輸入型感染例だと発表しています。しかし、大紀元が入手した黒竜江省衛生健康委員会の書類によると、「綏芬河出入国検査場経由で入国した感染者を収容するために、3つの区域に4530床のベッドを用意する」としています。このベッド数はここ2週間で綏芬河経由で入国した2497人をはるかに上回る数字です。さらに1か月以上も前に、黒竜江省政府は現地の無症状感染者の管理を強化するという通知を出しています。
綏芬河はロシアと黒竜江省間の最大の出入国検査場で、年間の利用者は100万人を超えています。ほかにも黒河など複数の出入国検査場が、感染症蔓延の影響で現在閉鎖されています。
上海在住の黒河市出身の周さんは、上海と黒河のいずれも感染状況が厳しく、居住区はいまだに厳しく管理されており、多くの人が失業し、苦しい生活を送っていると吐露しています。
上海在住の黒河市民 周さん
「共産党が発表する情報は絶対信じてはならない。黒河では学校が休学になり、ネットで授業が行われている。私は飲食業をやっていたが、現在は仕事がない。飲食業をやっている知り合いも皆苦しんでいる。すでに3か月近く続いており、ビルから飛び降りないといけない状況だ。外出する人が少ないので、開店しても赤字だから」
また近日、ネット上にはハルビン医科大学第一医院で診察を待つ市民が長蛇の列を作っている動画が投稿されましたが、ネットユーザーは都市封鎖前の武漢の状況を見ているようで、感染の第二波が始まるのではないか不安になると述べています。
ハルビン市民の呉さんは、ハルビン市の感染状況は依然として厳しく、市民はなるべく外出を控えていると述べています。感染した場合、8000元の隔離費用と40万元の治療費を自己負担しなければならず、一般庶民が払える金額ではないと嘆きます。
ハルビン市民の呉さん
「ロシアから綏芬河に送られてきている。牡丹江辺りに送られた人もいる。だから皆神経を尖らせている。うちの居住区は封鎖が解除されていない。外出にはマスクと健康QRコード、体温検査が必要だ。皆感染を恐れて、外出を控えている。穀物の価格は2割上昇し、米は1キロ当たり80元近くする。他の食料価格もけっこう高い」
綏芬河出入国検査場は4月7日から、一時的に閉鎖されています。8日から、地元の全ての居住区で閉鎖式管理が実施され、出入りするには通行証、健康QRコード、体温検査、マスク着用が必須になっています