中共マネーに依存するハリウッド 「中国なしでは生きられない」

中共肺炎はハリウッドにも深刻な打撃を与えました。3月末から4月上旬の1週間で、十数人の有名人が亡くなっています。中国マネーに依存するハリウッドは、中共へますます接近しています。今日は中共とハリウッドの関係に注目します。

ハリウッドの大スターの一人、トム・ハンクスが最初に中共肺炎に感染したことを明かすと、オルガ・キュリレンコ、イドリス・エルバ、クリストファー・ヒヴュ、ミュージシャンのアンドリュー・ワットなどが次々と感染を公表しました。

また、3月29日から4月4日の1週間の間にハリウッドでは関係者の死亡が相次ぎ、俳優のアンドリュー・ジャック、ジェイ・ベネディクト、リー・フィエロ、カントリーミュージック歌手のジョー・ディフィー、歌手のクリスティーナ、シンガーソングライターのアダム・シュㇾシンジャー、女優で声優のジュリー・ベネット、ジャズトランペット奏者のウォレス・ルーニー、作家のパトリシア・ボスワース、劇作家のテレンス・マクナリー、俳優のマーク・ブルームら11人がウイルス感染によって死亡しています。

ハリウッドが今回の疫病で深刻なダメージを被ったことに驚きの声も上がる中、中共との関係に改めて注目が集まっています。

長年にわたり、ハリウッドは中国の映画市場に吸い寄せられてきました。オリバー・ストーン監督は2014年に訪中した際、中国映画市場を「金鉱ではなくダイヤモンド鉱山だ」と形容し、2013年には、8本のハリウッド映画の中国興行収入が米国での興行収入を上回りました。

ハリウッドは中国資本とも密接につながっています。

大連万達集団(ワンダ・グループ)は2012年に26億米ドルを投じて米国の映画館チェーンAMCを買収し、2016年には別の映画館チェーンのカーマイク・シネマズも買収しました。同年にはさらに映画会社レジェンダリー・ピクチャーズを35億米ドルで買収し、ハリウッドの大作映画製作に加わるため、ソニー・ピクチャーズとの戦略的提携を結びました。

2014年に設立された中国の映画製作・配給会社アリババ・ピクチャーズは、一連のIP映画に投資しています。
米国の週刊誌タイムが選出した、2019年のヒット映画10本のうち半分が中国資本の映画となっています。

米国のある業界関係者は2017年に、ハリウッドは中国なしでは生き残れない時代に入ったと述べています。

コンサルティング世界大手のプライスウォーターハウスクーパースは、中国は2020年に世界最大の映画市場となり、2023年の興行収入は155億ドルを超えると予測しています。
こうしたことからハリウッドでは中共の意向に沿う映画の製作が常態化し、しばしば自己検閲まで行われています。米国国内のデリケートな問題については声を挙げる映画スターも、中共の人権弾圧については沈黙したままです。

2012年の戦争映画『レッド・ドーン』は中共からの抗議を受け、米映画製作・配給会社のMGMは新たに100万ドルを投じて、映画の中の悪役を中国軍から北朝鮮軍に変更しました。

また映画007シリーズ第23作目の『007スカイフォール』と、ワールド・ウォーZもまた、ハリウッドが中共から干渉された映画です。
一部の映画監督はさらに、中共を賛美する内容を追加しています。
英紙ガーディアンは、『LOOPER/ルーパー』のライアン・ジョンソン監督が中国側から資金を調達するため、作品中の大量のシーンをパリから上海に変更したと報じました。

中共によるチベット弾圧を長年批判し続けてきたハリウッド俳優のリチャード・ギアは、ハリウッド映画界から締め出されています。

リチャード・ギアの出演した『北京のふたり』は中共司法制度の暗部に焦点をあてていたため、中国での映画の配給は行われず、リチャード・ギア本人も中国への入国が禁止されています。

『ザ・ランドロマット -パナマ文書流出-』は、前重慶市書記の薄熙来と中共による法輪功学習者からの強制臓器摘出などの事件に触れており、同じく中国での放映は禁じられています。

著名漫画家の郭競雄(かく・きょうゆう)さんは、「ハリウッドはかつて米国の精神、文化、価値観を代表し、米国文化はハリウッドによって世界に伝えられていた。80、90年代にハリウッドは輝いていたが、95年を境にハリウッドは神への信仰を徐々に失っていった。左派の映画が台頭し、ハリウッドを独占した」と語っています。

著名漫画家の郭競雄さん
「ビジネスマンは利益を追求するが、ハリウッドもまた同じだ。中共の脅しに屈し、中共の求めに迎合し続けている。つまり、私はハリウッド映画を見る気がどんどん失せている。見れば見るほど知性が衰退する」

郭競雄さんは、中共ウイルス感染の拡大にともない、ハリウッド全体が行き詰まっているが、人々が目を覚ますと信じているとも述べています。

著名漫画家の郭競雄さん
「一人の芸術家として、あるいは役者として、人々にどのような作品を見せたいのか。何をもって作品の価値を残したいのか。興行収入を上げるためだけにやっているというのなら、あとには何も残らない。この疫病を目の前にして、誰もが人生について考え直すことができる」

郭競雄さんは神を信じていると言います。郭さんは「人間は行動によって人間を騙せても、神は騙せない。神を冒涜することは邪悪な行為であり、罰が下る。中共は経済的には大きく成長したように見えるが、その背後には中国人の血と汗と命があり、その金には血の跡がしみている。中共とともに金儲けをすれば罰せられるのは当たり前だ」と語っています。

 
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