中共肺炎が世界中で猛威を振るう中、北京当局は世界中の医療防疫物資を集めるだけでなく、食糧も集めています。食糧戦争が起こるのではないかという噂も出ている中、多くの国が農産物の輸出を規制し始めています。世界食糧計画(WFP)は「世界は未曾有の食糧危機に直面している」と警告を発しており、食糧輸入大国の中国本土も危機が懸念されています。
10年ぶりに国際市場にロシア産小麦が出回らなくなりました。ロシア農業省は7月1日までの間、小麦、トウモロコシ、ライ麦、大麦など穀物の輸出が700トンを超えてはならないと発表しました。食糧価格の高騰が懸念されています。
分析センターディレクター アンドレイ・シゾフ氏
「3月中旬から下旬まで、小麦価格が1トン当たり15ドル上昇した」
ロシアだけでなく、世界の米輸出国トップ3のベトナムも3月25日、米の輸出をしばらくの間停止すると発表しました。また、カンボジアは4月5日、白米と稲の輸出を停止し、タイは卵の輸出を禁止し、さらにエジプトは、各種豆類の輸出を停止しました。
ニュース・チャンネル5
「タイソン・フーズは全国範囲での肉製品不足を警告している。従業員がコロナウイルスに感染したため、工場を閉鎖した」
疫病による経済の停滞は、肉製品市場にも影響を与え、1,000以上の米国の工場が操業を停止し、豚肉の生産能力が3分の1低下することが予想されています。豚肉の卸売価格は先週30%近く高騰し、ブラジルとカナダでも工場が閉鎖を余儀なくされ、世界的な肉製品サプライチェーンに混乱が生じています。
国連食糧農業機関(FAO)によると、物流の混乱と新興国市場の通貨下落により、食品輸入国の穀物価格が急上昇しています。 国連世界食糧計画(WFP)は4月21日、「世界は『聖書で言及されているレベルの』深刻な食糧危機に晒される 」と警告しました。
国連食糧農業機関事務局長 デイヴィッド・ビーズリー氏
「国連世界食糧計画(WFP)の分析では、流行は2020年末まで影響を与え、1.3億人が飢餓にさらされるだろう。私は警告せざるをえないが、今すぐ資産の安全や資金不足と貿易中断を解決しなければ、我々は数か月以内に聖書級の深刻な食糧危機にさらされる恐れがある」
さらに懸念されているのは中国本土です。 中共当局は先日、4000億匹のサバクトビバッタ が季節風に乗って6月から7月に中国に襲来するだろうと発表しました。 さらに、アフリカ豚コレラが再び中国で流行する可能性があるとの報道もあり、干ばつや洪水と相まって、新たな食糧危機につながる可能性があります。
永豊期貸副支配人 林漢偉氏
「最近、国際上の食糧価格が、全体的に見て、一部に上昇の現象が現れはじめている。5〜6月になって暖かくなり、都市封鎖が解除されてから、農産品の価格が、生産量の増加によって下がるかどうか。これらの前提条件がない場合、注意が必要だ。今年の後半の世界の物価は、大きく変動する可能性がある」
4月下旬の中国東北部を襲った大雪は春耕と収穫に影響を与えています。また、中国は長い間、大豆や肉製品を輸入に頼ってきました。統計によると、中国は3月末に5000万トンもの米を輸入しており、穀物の在庫に異常が現れた可能性があります。