武漢市当局は大型居住区のど真ん中に変電所建設を計画していましたが、付近には複数の学校などがあるため、住民らの抗議に遭いました。5月10日、大勢の住民が街頭で抗議したところ、当局はまたもや警察を出動させました。
武漢市当局は3月30日、武漢市自然資源と計画局が公式サイトに洪山区富安街に変電所を建設すると発表しました。建設される場所は居住区のど真ん中で、最も近い住宅は30メートルも離れていません。この情報が伝わると、住民らの反発を招きました。当初住民らはネット上で陳情を行ったり、市長にメールを送ったりしましたが、梨のつぶてでした。
5月10日、多くの住民が横断幕を掲げて街頭に繰り出しました。しかし警察が出動し、横断幕を奪い、住民を殴るなど暴力を振るいました。
抗議現場(5月10日)
「我が家を守る!健康を返して!健康を返して!我が家を守る!警察が人を殴っている。見て!見て!」
住民の戴(たい)さんによると、周辺には小中学校や複数の幼稚園があり、多くの住民は変電所の建設によって健康に影響が出ることを懸念しています。政府は住民の意見を尊重しないため、権利を守るのは難しいことであると嘆きます。
武漢市民 戴さん
「政府はすでに変電所の建設を計画している。一つは影響の大きい南湖名都に、もう一つは招商雍華府に建設する。もうすぐ工事がスタートするので、住民らが抗議している。一昨日昼に私も現場にいたが、多くの人が集結した。疫病がまだ収束していないので、警察が出動するのも分かる」
あるネットユーザーが5月10日、微博(ウェイボー)に「武漢人は辛すぎる。新型コロナウイルスを耐え抜いてきたと思ったら、5万人が住む大型居住区で世論調査もしないまま、疫病がまだ収束していない状況の下、220kv(キロボルト)の変電所を建設しようとしている」と投稿しました。
付近のスーパーの従業員
「国がやろうとしていることについてはよくわからないが、街頭に出た人は結構多かった。今日はいない」
南湖名都居住区の劉さん
「私たちの居住区は住民全員が反対している。建設できるか?民意に反して推し進めると、もっと多くのデモが起きるのでは?昨日の抗議は解散した」
ネットユーザーは4月にも文章を投稿し、「当局は疫病と戦うとの名目で、住民らが変電所に関する情報を知るのを阻止するため、武装人員を動員して道路を封鎖し、住民の出入りを制限していた」と述べています。