中国当局の対外宣伝を信じて、感染から逃れるため、多くの中国人留学生が帰国を選択しました。ある中国人学生は留学先のイタリアから帰国したところ、中共肺炎に感染し隔離されましたが、その間に私物が勝手に捨てられ、その後の留学が閉ざされてしまいました。
イタリアに留学中の中国人学生が最近、ネット上に体験談を投稿しました。感染を避けるため帰国したところ、上海で隔離され中共肺炎に感染しましたが、隔離中にホテルがこの学生の私物を勝手に処分してしまいました。この中にはパスポートやイタリアの居住許可証、9月からの大学院入学許可証、イラストが保存されたiPad、ユーロの現金などの貴重品や必要書類が含まれていました。
イタリアに戻るための必要書類が処分されたため、この学生は留学を続けられなくなりました。
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「私は(イタリアに)戻れなくなってしまった。パスポートがなくなったからだ。その上留学するためのすべての書類もすべて中に入っていた。勉強が続けられなくなってしまった…」
あるネットユーザーは「国際情勢が今後一年の間に急変し、西側社会が中国からの留学生を拒絶するようになってしまったら、この学生の夢は本当に砕け散ってしまうと憂慮しています。
インターネットの自由ウォッチャー、古河氏
「中共対外宣伝弁公室の宣伝を鵜呑みにして、祖国は素晴らしく、祖国の医療技術は国外よりも優れていると信じて帰国したら中共ウイルスに感染してしまった。自業自得だ。この学生は状況をよくわかっておらず、中共の本質を見抜いていなかった。彼の将来と人生が重大な影響を被ってしまうのは当然だろう」
この留学生はウェイボーに「蠶豆giulio」の名前でことの経緯を発信しました。それによると3月17日に上海浦東(ほとう)空港に到着し、荷物を持ってホテルに出向いて隔離されたが、23日早朝に発熱し、24日に感染が確認された。その後スタッフに上海の指定病院まで連れて行かれたが、スマートフォンと充電器以外の荷物はホテルで保管されていたと明かしています。
4月3日に体調が回復したためホテルに私物を引き取りに行きたいと連絡したところ、「先方は言葉を濁し、だいぶ待たされた挙句、荷物は処分したと言われた」と学生は語っています。
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「あなた方は私の荷物を全部焼却した。こんなことが今の時代に発生するなんて。しかもあなた方は電話で私に問い合わせることもしなかった。ひとこと聞くだけでも聞きづらかったのか。あなた方は私が使ったベッドや便器などもぜんぶ捨てたのか?」
中国問題研究家の張健氏は、海外ではほぼ毎日のように、中共が感染拡大中に「ドアの封鎖」などの非人道的手段によって感染の拡大を防いでいる様子が報じられていたのに、この留学生は中共の嘘を信じて中国に帰国したと指摘しています。
中国問題研究家の張健氏
「これの学生たちはなぜ真相を確かめようとしなかったのか。共産党を信じれば、その責任を自然と負うことになる。よって中国に戻った場合、特に西側の民主主義国家から結果を顧みずに中国に戻った場合、その苦痛は自らの身を亡ぼす」
その後、あるネットユーザーはこの学生「蠶豆giulio」が香港の反送中運動の時に発した言葉を投稿し、この学生は党と国を指導者として仰ぐ若い世代の民族主義者だと指摘しています。
騙されて帰国した中国人留学生の数は多く、彼らは飛行機を降りたらすぐに自費で隔離され、一部の留学生は衛生状態の悪さや食事が用意されないことなどに不満を述べていました。
帰国した留学生
「我々のように責任を果たす人はここに閉じ込められ、感染リスクにさらされる。こんなに多くの人が危険な状況にある。この中に閉じ込められ、二日間食事もとっておらず、寝ようにも眠れない」
インターネットの自由ウォッチャー、古河氏
「国外に出たとしても、彼らのイデオロギーの認識はすべて中共国に残ったままだ。つまり、体は外に出たとしても外にいるのは体だけで、内在する精神はすべて国内にあるということでもある。出国したこれらの若い民族主義者らには、こうした状況が普遍的に存在している」
張健氏は、中国人留学生の家族は、子供が出国したら子供たちに真実を探らせ、中共イデオロギーによる手かせ足かせから抜け出すよう勧めるべきだと考えています。
しかし、インターネットに最近公開された動画によると、ある中国人の親が26万元(約390万円)を支払って航空機の座席3席を確保して、ロサンゼルスで大学に通う子供を帰国させました。あるネットユーザーは、これは一日中中国メディアしか見ない人間に違いないと嘲笑しました。