武漢市の疫病の実情を外部に伝えたことで当局に逮捕された方斌さんなどに続き、市民ジャーナリストの張展さんもついに逮捕されました。「騒動挑発の罪」で、上海市浦東新区の拘置所に拘束されています。
5月18日、武漢市民の銭さんによると、張展さんはSNSで中共肺炎で娘を亡くした武漢市民の楊敏さんの当局に対する抗議や他の患者や家族のことを連日伝えたため、武漢市で逮捕されました。
武漢市民の銭さん
「楊敏さんは24歳の娘を武漢ウイルスで亡くした。そのため、武漢市共産党委員会の前に抗議していた。張展さんは連日このことを報道していたが、数日後には武漢の全市民の核酸(PCR)検査が始まった。14日の朝に、友人のチャットグループに投稿したあと、連絡が途絶えた」
行方不明になる前の日、張展さんは動画で、「一部の人や一部のことが、自分自身を押してくれているので、絶望と恐怖の中でも前に進み、彼らに関心を寄せ、彼らのために声を上げている」と述べています。
市民ジャーナリスト 張展さん
「最近推進している核酸検査も、私の調べでは市民の自費で行われている。価格は以前より若干安めで、以前は260元(約4000円)で、今は180元(約2700円)だが、何か月もの都市封鎖で仕事のない人にとっては、これは泣きたくなる金額だ」
張展さんは、武漢の全住民を対象にした核酸検査は当局の人権迫害の代名詞であり、流行期間中当局は脅迫と恐喝の手段で市民を管理し、今はまた健康であることを証明するために検査を強いられていると考えています。
張展さんは10日、ツイッターにこのように投稿しています。「通行人2人の会話が聞こえてきた。なぜ毎日米国の感染情報ばかり報道し、中国の本当の情報は知らせないのか?米国政府は自国民にお金を配っているのに、中国政府はなぜ外国人にお金を配っているのか?」
4月1日のツイートでは「私が泊まっている旅館の宿泊客は多くないが、そのうち4人は私を監視している人だ」と述べています。
張展さんは2月1日に武漢入りし、ウィーチャットやツイッター、ユーチューブなどで武漢の情報を伝えていました。
武漢市民 銭さん
「5月初めの時、彼女と一緒に座って話をしたことがある。万一の時のことを考えて、署名済みの委託書や家族の連絡先を残すようにと勧めた。彼女のために呼びかけるとか弁護士を探してあげるなどのために、そう勧めたが、彼女はその必要はないと言った」
銭さんによると、張展さんは上海から来た警察に逮捕され、上海市浦東新区の拘置所に拘束されています。
80年代生まれの張展さんは、陝西省咸陽市(かんようし)出身で、西南財経大学で修士号を取得しています。元々の職業は弁護士でしたが、嫌がらせを受けて続けられなくなりました。2019年10月には、香港の反送中デモを支持したことで、短期間拘束されました。