米各地で暴動 トランプ大統領「暴力行為は許されない」

米国ミネソタ州ミネアポリス市で5月25日、黒人男性ジョージ・フロイドさんが警官に膝で首を押さえつけられ、死亡しました。 この事件を受け、ここ数日、米国の複数の都市で抗議活動が行われ、暴力行為が多発しています。 5月29日夜、ミネアポリス地域には米州兵が投入されました。 トランプ大統領は30日、市民の平和的に生きる権利を奪う、少数の犯罪者を容認してはならないと強調しました。

ミネソタ州ミネアポリス市での抗議活動は、最初は平和的に行われていたものの、その後暴力に発展しました。 現地の警察本部に火がつけられ、店舗の窓が破られ、コンビニやスーパーマーケットなどの商品が略奪され、黒人の店までもが被害に遭いました。

米州兵は29日夜、ミネアポリス地域を封鎖し、現地政府の治安維持や市の運営を支援し、消防隊員の消火作業が正常に行われるよう協力しました。

トランプ大統領は30日、もし州兵が2日早く派遣されていれば、警察本部が破壊される事件はなかっただろうとツイートしました。

5月30日にケネディ宇宙センターで行われたNASAの有人ロケット打ち上げ成功を祝う演説で、トランプ大統領はまずフロイドさんの事件に言及し、遺族に哀悼の意を表しました。

トランプ大統領
「しかし今我々が目にしている街頭の暴力行為は正義と平和と全く関係がない。ジョージ・フロイドさんの思い出がこれらの暴動者、略奪者、無政府主義者によって汚された。これらの暴力と破壊はアンティファと極左組織がリードして行っている」

ペンス副大統領も演説で「米国は暴力や人種差別を容認しない。米国は正義を貫き、法の支配で国を治める」と述べました。

ペンス副大統領
「この国では街頭における人種差別や暴力は容認できない。大統領が明確に示したように、我々はジョージ・フロイドさんを忘れない。正義の裁きが下されるだろう。我々は法律と秩序を回復し、我が国を癒す」

46歳のフロイドさんは5月25日、コンビニエンスストアで偽札を使用した疑いが持たれ、コンビニの店員が警察に通報しました。 警察官に取り押さえられた際、フロイドさんは約8分以上、警官に膝で首を押さえつけられ、病院に搬送されましたが死亡しました。 警察官は29日に逮捕され、第3級殺人罪で起訴されました。

 
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