黒人の元警部を殺害した容疑者を起訴 米国で新たに「警察弱体化」運動

6月2日早朝、米ミズーリ州セントルイスの略奪現場で黒人の元警部が撃たれて死亡しました。事件の容疑者は8日、第一級殺人などの複数の罪で起訴されました。このほか、米国では新たに「警察弱体化」運動が台頭し、トランプ大統領は、「米国は法と秩序を望んでいる」と明言しました。

77歳の元警部、デイビッド・ドーンさん殺害の容疑者である、24歳のステファン・キャノンは6月8日、第一級殺人、第一級強盗、武装犯罪等の複数の重罪で起訴されました。

6月2日午前2時半頃、ミズーリ州セントルイスの元警部のドーンさんが、略奪の被害を受けた地元の店舗で略奪を止めようとしたときに撃たれました。ほかにも、現役警官4人が撃たれ、複数の警官が襲撃されました。

セントルイス市警察署長 ジョン・ヘイデン氏(2020.06.02)
「神様のおかげで、彼らはまだ生きている。しかし・・・なぜもっと理性的になれないのか」

セントルイス警察は、抗議活動を利用して人々を傷つけたり、店舗の略奪に加担したり、地域に火を放ったりした犯罪者を全力で捜査しています。

黒人男性フロイドさんの死に端を発した過度な法の執行に反対する抗議は2週間続き、各地で暴動に様変わりしていますが、そのほとんどが民主党が掌握している地域です。 司法省は先日、急進左派グループや外部勢力が暴動を計画し、参加していると発表しました。

連邦政府は地方の法の執行を支援するために州兵を派遣していましたが、週末には暴動はほぼ収まり、セントルイス、ニューヨーク、シカゴなどでは、夜間外出禁止令解除されました。

トランプ大統領は7日、ワシントンは完全にコントロールされているとツイートし、州兵の撤収を命じました。

暴動が沈静化する一方で、警察の弱体化を狙う新たな動きが、大手メディアのホットニュースになり始めています。抗議行動が始まったミネアポリス市議会は8日、緊急会議を開き、警察署の解散投票を行いました。

同日、民主党議員は、警察官による暴力と人種差別に対する法案を公表しました。法案では、警察の不当な行為を記録する登録簿を設け、薬物の調査では事前通告なしに令状だけで家宅捜索をしてはいけないなどと、警察制度の改革を求めています。

トランプ大統領は8日、「今年は史上最低の犯罪率を記録した年だったのに、急進左翼民主党は警察の経費を減らして警察を廃止しようとしている。私は法と秩序がほしい!」とツイートしました。

黒人男性死亡事件以来、トランプ政府は、事件の真相究明を優先するよう司法に求め流と同時に、事件を利用して暴動を起こした人物や組織について徹底した調査を行っています。

アメリカ合衆国税関・国境警備局(CBP)は近日、中国上海から送られてきた35万ドル分の偽の100ドル札を押収しました。1月にミネソタ州で摘発された90万ドル分の偽札も中国からでした。

一方、今回の暴動の発端となった黒人男性、ジョージ・フロイドさんは20ドルの偽札を使ったため通報され、警察に取り押さえられました。さらに、検死報告によると、フロイドさんは生前中共ウイルスに感染しており、首を押さえつけられたのが直接的な死因ではないことが明らかになっています。フロイダさんは過去にコカイン所持、不法侵入、窃盗、偽札使用などの前科があり、薬物中毒者でもあり、死因は薬物過剰摂取と関係があるとされています。

 
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