中国南部では豪雨が続き、24の省で約1,000万人が被害に見舞われています。南京市では15日から水害が発生し、腰の高さまで浸水し、貴州省の黄果樹瀑布景勝地も連日の豪雨で展望台が冠水しました。
15日、南京が豪雨により水害が発生しました。ネットに投稿された動画では、道路が大人の腰の高さまで浸水しており、保護者たちが学校から子供を運ぶ姿が映しだされています。道路を走るバスの中にも水が入り、水浸しとなっています。16日にも水は引いておらず、多数の保護者が学校まで子どもを送り迎えしました。
南京市民 李さん
「雨がすごかった。水の深さが0.5〜1メートルに達し、全部水浸しだ。車も水没し、出勤できない人もいる。排水システムがだめで、ダムが雨でいっぱいになって、流れてきたと思う」
南京市の住民は、このまま雨が続けば食料品の価格が高騰し、生活がさらに苦しくなると懸念しています。
南京市民 蘇さん
「昨日出勤した人は、昼まで渋滞だった。今日も降り続いていて、水が引いていない。毎年水没する。排水システムが最大の問題で、各部門がそれぞれ掘るが、結局この水の問題は解決できていない。今年は旧正月明けから食料品価格が高騰し、全てが値上がりしている」
東アジアにおける最大級の滝の1つである貴州省の黄果樹瀑布も、連日の豪雨で今年最大の水量を迎え、濁流が景勝施設に流れ込み浸水しました。 地元のガイドによると、疫病流行の影響で観光客が非常に少なく、黄果樹瀑布の展望台の一つは14日から水没しているといいます。
黄果樹瀑布景勝地ガイド 王さん
「黄果樹瀑布の展望台は上中下の3部分に分かれているが、最上部の展望台が冠水している。豪雨が降ると冠水する。水量が大きいので、見ていると心が揺さぶられる。水は濁っている。」
中国の中央気象台によると、15日から18日にかけて、四川盆地から江漢・江淮地域で再び大雨が降りました。18日から19日夜8時までに、安徽省、湖北省、江西省、浙江省、雲南省、チベット東部などで大雨警報が出されています。
一方、北部の一部地域と東北部の遼寧省西部などでは高温が続き、39度に達している地域もあります。