中国とインドの国境紛争が引き金となり、インドでは反中共感情が高まり、各地のデモでは中共の指導者の写真や中国製品を燃やし、中国製品のボイコットを呼びかけています。また、インド通信省が中国企業のインド国内通信網への参入を禁止する命令を出したほか、海外メディアによると、インド政府は中国製品について関税引き上げや非関税障壁の導入を検討しています。
中国とインドの国境での衝突で軍人が多数死亡したことにより、インドでは反中共感情が日に日に高まっています。中共に抗議するデモはインド各地に広がり、中国の指導者や五星紅旗の写真が燃やされたり、「恥を知れ」「中国製品を排除しろ」と中国語で書かれたスローガンが掲げられています。
学生抗議者
「ボイコット中国(共)!」
それだけでなく、中共への怒りは「中国製品」にまで及んでおり、懐中電灯やおもちゃの車、人形などが勢いよく地面に投げつけられ、火がつけられました。
全インド商業連盟(The Confederation of All India Traders、CAIT)も声明を出し、ボイコットを推奨する500以上の中国製品をリストアップし、インド製の代替品を使うよう呼びかけています。 また、ツイッターでは「ボイコットチャイナ(#boycottchina)」などのハッシュタグもトレンド入りしました。
インド通信省は6月17日、中国企業による入札を禁止すると発表し、ZTEやファーウェイなどの中国企業を国内の通信網から排除しました。
WIONニュースキャスター
「インド通信省はすでに、全ての通信会社、BSNL、プロバイダーのMTNLとその他の子会社に対し、4Gネットワークのグレードアップに中国企業を使わないように命じている。これだけでなく、すべての中国製品を禁止する」
現在、中国企業はインドの通信機器市場の約25%を占めており、インド市場からの撤退はこれらの企業に大きな打撃を与えることになります。
また、インド政府は現在、中国などの地域からの商品について、関税の引き上げや非関税障壁の導入も視野に入れています。
インディアトゥデイ ニュースキャスター「インド政府は現在、自国企業を守るために、中国製品約300品目に対し、さらなる貿易障壁と輸入関税を課すことを計画している」
ロイターによると、インド政府はさらに100項目の製品に対し、承認要件と品質要件を厳しくする非関税障壁の導入を検討しています。インドの対中貿易赤字は535億ドルで、他の国と比べ、最も赤字が大きいといいます。
インドとの摩擦が激化する中、北京当局が我慢するのか、それとも戦狼式スタイルを貫いて、インドとも貿易戦争を引き起こすのか、注目されるところです。