インドは国内企業を保護するため、中国などからの約300の製品に対し、より厳しい貿易障壁を設け、関税を引き上げることを計画しています。
ロイター通信は、インドの政府文書によると、政府は4月から計画を検討しており、この計画はナレンドラ・モディ首相が先日発表した「自立したインド」構想とも一致していると報じました。
新しい関税構造については、今後3か月間で段階的に公表する見込みだと政府関係者が明しました。
インド政府は160~200の製品の輸入関税を引き上げ、さらに別途100の製品に承認要件や品質チェックの厳格化などの非関税障壁を課すことを検討しているといいます。当局者によると、対象となるのは総額80億ドルから100億ドルの低品質輸入品で、これらの製品はインド製品の競争力を低下させる要因となっています。
インドの最大の貿易赤字国は中国です。2019年度の二国間貿易額は880億ドル規模で、インドの対中貿易赤字は535億ドルに達しています。昨年4月から今年2月までの、対中貿易赤字は468億ドルになっています。
業界筋によると、インド政府は工学製品、電子機器及び一部の医療機器も対象品目にすることを検討しています。
インドはすでに2月に電子機器やおもちゃ、家具などの輸入品の関税を引き上げています。
モディ首相は2014年に就任して以来、製造業振興策「メイド・イン・インディア」を強化し、低迷する国内経済の回復を目指しています。