モンゴル語抹殺の危機 内モンゴル各地で続く抗議デモ

中国共産党による内モンゴルでの中国語教育の強制実施は、大きな反発を招き、学校では生徒が授業を拒んで逃げ出すなど「公民不服従」の動きが広まっています。

9月1日、内モンゴルウランチャブ市四子王旗(ししおうき)教育体育局委員会は、民族学校に通う共産党幹部の子供は9月1日に必ず登校し報告しなければならないとの緊急通知を出しました。登校しなかった場合、「重大な懲戒処分」に直面するとしています。

ツイッターには、フフホト市、ウランホト市、通遼市、赤峰市、興安盟(ヒンガンめい)などで、モンゴル人の生徒たちが教室を飛び出して、校内で抗議する動画が大量にアップされています。

8月26日、内モンゴルの教育庁は、内モンゴルのすべての小中学校では新学期の9月1日から第一言語をモンゴル語から中国語に変え、中国語の教科書を取り入れると発表しました。このことは民族言語の抹殺であるとして各地で反発を招いています。

シリンゴル盟でモンゴル語の研究をしている博士課程の大学院生は、大紀元の取材を受けた際に、「ほとんどのモンゴル人は普段モンゴル語で会話しているため、モンゴル語の教育が無くなったら言語も徐々に消えていき、最終的な結果は滅亡である。これは誰もが知っている」と述べました。

シリンゴル盟の中学校に勤めるあるモンゴル人教師は、「この事件をきっかけに、私たちは目が覚めた。毎日歌い、踊り、酒を飲み、幸せそうなふりをするのをやめて、民族の存亡を考えなければならない」と述べています。

南モンゴル人権情報センターによると、多くのモンゴル人の親は、子供を学校に行かせて中国語を習わせるのをやめて、家庭で教育を受けさせることを計画しています。 また、一般の牧民たちも、中国共産党の「民族文化の抹殺」に抗議するため、内モンゴルの各地のデモに参加しています。

 
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