中国共産党当局は最近、内モンゴルでいわゆる「二言語教育」を推進していますが、モンゴル人の反発を招いています。内モンゴルではこの政策に抵抗して各地で抗議活動が展開されており、すでに死者も複数出ています。当局は今回の抗議活動を「国外勢力の扇動による反政府事件」として定めており、国際社会でも注目を集めています。9月5日、東京の中共大使館前では、日本在住のモンゴル人による抗議集会が行われました。
中共当局が最近内モンゴル自治区で行っている「二言語教育」の実施は、海外在住の中国人の間でも関心を集め、話題となっています。9月5日、モンゴル人団体「世界南モンゴル会議」の呼びかけで、日本在住のモンゴル人や中国の人権問題に関心を持つ日本の一般市民が東京の中共大使館の前に集まり、抗議活動を展開しました。
世界南モンゴル会議の幹事長、オルホノド・ダイチン(Olhunud Daichin)さんが抗議文書を読み上げ、中共が推進しているいわゆる「二言語教育」は実際には中国語教育による同化政策であると指摘しました。モンゴル人が今立ち上がってこれを阻止しないと、内モンゴルでは次の世代でモンゴル文化が途絶えると警鐘を鳴らしました。
世界南モンゴル会議の幹事長、オルホノド・ダイチン(Olhunud Daichin)さん
「この政策は今日だけではなく、中国共産党政権成立してから71年、ずっと続けてきている。ただ知られていないから問題ないと言うのではなく、逆に問題ありすぎて、知られることができなくなっている」
集会のあと、在日モンゴル人の人々はモンゴル語と日本語で「南モンゴルの子供たちからモンゴル語教育を奪うな」などのスローガンを叫び、抗議文書を大使館のポストに投函しました。
欧米アジア語学センターの校長 小島孝之さん
「今回、このように日本も含めて、世界が南モンゴルの教育問題で、これほど関心を持ったのは全く初めてで」
集会参加者
「民族浄化ですね、実際には。民族の心を奪うことですから。言葉をとるということは」
集会参加者
「子供たちの教育が奪われてしまうのは悲しいと思ったので今回参加したいと思った。少しでも、これで変わればいいなと思う」
抗議集会には香港、チベット、ウイグルの人権団体の代表も参加し、中共の民族浄化政策に抵抗して戦っているモンゴル人への支持を表明しました。