深センの企業が世界240万人の個人情報を収集 ビッグデータは誰の手に【禁聞】

豪州メディアは、深センの企業「振華データ」が世界240万人を監視しており、この企業の主な顧客は中国共産党と中国軍だと報じました。ある研究者は、中共は現在「国内と国外で大規模監視が可能な国家」を構築中で、中国国民だけでなく世界中の人々の脅威となっていると考えています。

豪州の公共放送ABCは、深セン振華データ情報公司(Zhenhua Data)から漏洩したデータによって、この企業が世界で影響力のある約240万人の個人データを収集していることが明らかになり、その主な取引先は中国共産党と中国軍だと報じました。

また米国の研究者、クリス・バルディン氏が昨年、中国テック企業大手のファーウェイについて研究し始めた際に、ある人物から同社の膨大なデータベースの資料を入手したことも報じています。そのデータによって各国の政府要人や重要人物など影響力の高い人物が監視対象とされていることが明らかになったほか、国の指導者や軍関係者、企業家、芸術家などが網羅されているだけでなく、彼らの友人や家族も含まれていたと報じています。

振華公司が収集したデータには、生年月日、住所、配偶者の有無と写真、親戚関係やソーシャルメディアのアカウントが含まれています。

機密解除された25万件のデータには米国5万2000人、オーストラリア3万5000人、インド1万人、英国9700人、カナダ5000人が含まれており、全員がこのシステムによって監視されているほか、データベースにはさらに793人のニュージーランド人の個人データも記録されているうえ、そのうち734人に「特別利益者」か「政治的敏感者」とマークが付けられているとも報じられています。

中国問題研究家の張健氏
「これらのデータは、西側諸国に立ち向かうときに使うためのもので、それらを発動することは、中共の支配における一種の戦争と宣伝活動に役立つ。これは一企業がこの種の準軍事化システム、情報システムに介入して行う一つの争奪戦だ」

中国問題研究家の張健さんは、中国の多くの企業、特に敏感な立ち位置にいるハイテク企業のほとんどが「羊頭を掲げて狗肉を売る」企業で、表面的には民間企業だが、実際には中国軍の情報部門だと考えています。

中国問題研究家の張健氏
「幼いころから彼らは文化交流を通じて育成されてきた可能性がある。私たちは今、海外の一部の極端な勢力がこれほどまでに中共を支持している理由が分かっている。また、中共が数十年にわたりこれらの海外エージェントを育成し、それらが中共に還元されていることも分かっている」

この件が報じられると、振華データはウェブサイトを閉鎖しました。

中国問題研究家の張健氏
「彼らがすべての人のデータを入手していても、この240万人のデータしか取得していなかったとしても、ここにはある問題がある。これらのウェブサイトでこうしたデータを入手した後に、彼らはそれで何をしようとしているのか。その点を私たちは考えなければならない」

データによって、深セン振華データ情報公司は「すべてのことがらをソーシャルメディアを通じて実現し」、企業の使命はグローバルなオープンソースデータを統合して、中華民族の偉大な復興を支援することだとアピールしていることも明らかになっています。

ファーウェイ南京研究所の元エンジニア、金淳氏
「中国企業が中国共産党によるビッグデータの収集を支援しているのはもう秘密ではなくなった。すべての中国企業が中国共産党の命令に従っているからだ。私がファーウェイにいたときにあるデータを見たことがある。2018年に中共は5年以内に中国のビッグデータ市場を拡大すると言っていた。今明らかになっているのは氷山の一角で、ファーウェイのほかにも福建省のある企業や、浙江やファーウェイ、中芯も含めどの企業も同じようなことをしている。彼らの背後にはいつも中国共産党中国軍のサポートがある」

評論家は、ビッグデータベースは政治においてはさらに効果的な操作ツールだと考えています。

ファーウェイ南京研究所の元エンジニア、金淳氏
「最も重要なのは政治だ。選挙を操作し、特定のグループを対象に偽情報を流布して、それからあらゆる有権者を対象に、彼らが本来投票したかった人に投票させないようにする。二つ目は経済だ。中国共産党は海外に多くの資産を保有しており株式もたくさん保有している。株式で奪うのは情報だ。そして中国共産党はこれらの偽情報を使って株価を上げたり下げたりしてそこから巨額の利益を搾取する。さらには好ましくない人物を中傷したり、デマを流したりする」

深セン振華データ情報公司は数万人のオーストラリア人の情報を収集しているだけでなく、宇宙開発や科学分野にも関わっていると報じられています。さらに同社は、英国連邦科学・工業研究機関(CSIRO)が行った、マレーシア航空MH370便失踪事件の調査についても記録しているほか、豪州からNASAに送られた機密先進機器の輸送プロセスも追跡していると報じられています。

 
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