FBIは21日、ニューヨーク市警(NYPD)の現役の警察官で、チベット族のバイマダジ・アンワン容疑者を中共の代理人を務めた容疑で逮捕・起訴しました。アンワン容疑者は同日午後、ブルックリンの連邦地裁に出廷しましが、保釈は許可されず、有罪判決の場合、最高で懲役55年の禁固刑に直面しています。
記者
「ニューヨーク東部連邦地方裁判所の文書によると、逮捕されたのはニューヨークの中国人コミュニティでよく知られている人物で、ニューヨーク市警111管区、チベット族の連絡担当官、バイマダジ・アンワンです」
今年33歳のバイマダジ・アンワン容疑者は、2014年8月から中共のエージェントとして活動し、米国防総省を騙して米国政府の財産を詐取し、国家安全保障に関するアンケートフォーム(SF86)において虚偽の陳述を行った疑いがもたれています。
アンワン容疑者は2018年以降、少なくとも2人のニューヨークの中共総領事館関係者と接触を続け、ニューヨークのチベット人の活動を頻繁に報告し、テキストや写真、音声ファイルなどの情報を提供したと指摘されています。
裁判所の文書によると、アンワン容疑者は2019年11月14日、中共領事館の関係者に指示を求める際にその関係者を「ボス」と呼び、新唐人テレビの番組の取材を受けていいかどうかを尋ねました。これに対し、領事館関係者は「絶対に受けるべきではない」と返答しています。
Ang Wang
「ニューヨーク警察本部からNTDTVの番組に出られるかどうか尋ねられている」
中共領事館関係者
「NTDTVについて、中国(共)は全面的に反対しているから、受けるべきではないだろう」
法廷文書によると、中共領事館の関係者はまた、中国共産党が法輪功に対して手を緩めていないことに言及し、新唐人テレビのスタッフは法輪功学習者であるかどうかに関わらず、全員中共領事館のブラックリストに載っていると述べています。
中国のチベット自治区で生まれたアンワン容疑者は2004年に渡米し、中国で逮捕され拷問を受けたと主張して亡命を申請し、米国の市民権を取得しました。海兵隊に入って2013年にアフガニスタンに派遣され、2016年からニューヨーク市警に勤務していました。また、米陸軍の予備役で、軍の機密情報にアクセスできる資格を持っていました。
21日、ニューヨーク市警のダーモット・シア(Dermot Shea)委員長は声明を発表し、アンワン容疑者の行為は国と米軍およびニューヨーク市警の誓約に違反する行為であると示し、容疑者を法で裁くために、ニューヨーク市警の諜報総務局(NYPD’s Intelligence and Internal Affairs Bureaus)は事件の初めからFBIと緊密に協力したと述べています。