米国メディアがこのほど、ウイルス研究者の閻麗夢氏が香港を脱出したあと、中国軍関係者も欧州に亡命し、米国諜報機関に協力して中共のバイオ兵器計画に関する情報を提供したと報じました。評論家は、この軍関係者が暴露した情報によって、共産党撲滅の波が世界で激化するだろうと考えています。
ワシントンタイムズは9月16日、中国軍関係者1人が欧州へ亡命し、米国諜報機関が中共が秘密裏に開発しているバイオ兵器プロジェクトへの理解を深められるよう協力したと報じました。この人物は現在、欧州政府の安全保障部門の保護下に置かれています。
さらに、この人物は中共のスパイが米国政府内部に浸透していると考えているため、CIAなどその他の西側諜報機関に協力することについて慎重な態度を示していたとも報じられています。にもかかわらず、この人物は米国政府に中共のバイオ兵器プロジェクトに関する情報を提供しました。しかしその他の詳細は明らかになっていません。
在米政治経済アナリスト、秦鵬氏
「このこと(亡命)が起こったのは、中共がパンデミック中に行った引き延ばし策やペテン、情報封鎖などによって中国と世界で何百万もの人が感染して亡くなったことと関係があると考えている。だから一部の内部関係者が危険を冒して亡命し、中共が疫病流行中に行った悪事や、バイオ兵器を研究開発している証拠などを暴露した」
今年の7月末、武漢市公安局は厳格な出入国管理局規制を発表し、すべての国家機関の公務員のパスポートを没収するとしました。これは内部関係者の亡命を防ぐための措置ではないかとの見方もあります。
米国務省は6月に発表した兵器コンプライアンス報告の中で、中共は現在、バイオ兵器に関連する研究を秘密裏に行っているうえ、その攻撃性のある細菌兵器やウイルス兵器の研究について明らかにしていないと指摘し、このような研究はバイオ兵器に用いられる可能性があるため、米国は憂慮しているとも記されています。
米国のある政府高官も5月に、中共は今バイオ兵器の研究開発を秘密裏に進めており、それには特定のグループを病原体で攻撃できるバイオ兵器の研究も含まれていると明らかにしています。
在米時事評論家、唐靖遠氏
「(二人目の亡命者の)この情報はある重要な事実を裏付けている。つまり、中共がバイオ兵器の研究開発を行っているのは確かだと言うことだ。これは国際法に公然と背く行為だ。この情報は今のところ、疫病大流行と必然的な関連性があることを直接的に説明するものではないが、少なくとも国際社会は、中共によるバイオ兵器の生産と疫病大流行との間に関連性があるのどうかについて疑念をさらに強めるだろう」
最初に亡命した研究者は香港のウイルス研究者、閻麗夢氏で、同氏は9月14日に中共ウイルス関連の論文を発表して、中共ウイルスは自然界に存在する人と動物に共通する感染症のウイルスとは異なると考えていると述べています。また中共ウイルスが自然界のものだとする論点には大きな矛盾があり、むしろ人工的に作られた場合の特徴とより一致しているとも述べており、湖北省武漢市のP4実験室と米国衛生研究所(NIH)との間の金の流れを追跡するよう呼びかけています。
米国在住の時事評論家、唐靖遠(とうせいえん)氏は、2人の亡命者の間には異なるところがあり、中共にしてみれば弱り目に祟り目だと分析しています。
在米時事評論家、唐靖遠氏
「知ってのとおり、閻麗夢氏はウイルス専門家だ。彼女は単純に、学術的見地から中共ウイルスの構造に人為的な関与が行われた痕跡があると疑っているだけだ。だから彼女はさらに詳しいに裏付けを必要としている。だがもう一人の方は違う。彼はおそらく軍部で中共のバイオ兵器の内情に精通している人物だろう。だから彼が中共の内情について理解している内容は、閻麗夢氏よりもはるかに深く広いはずだ」
中共ウイルスの世界的な大流行のあと、武漢ウイルス研究所は疑惑の焦点となりました。中共ウイルスはP4実験室で人工的に作られたものだと疑う声もあります。別の研究者は、ウイルスが人工的に作られたものでなくても、武漢P4実験室から漏れたか、あるいは研究者が何の装備もなしにコウモリなどに接触したことが原因である可能性は依然としてあると考えています。
在米政治経済アナリスト、秦鵬氏
「現在、ウイルスが武漢のウイルス研究所から出たのではないかとの疑いが強まっている。その理由は、そこがバイオ分野の研究とは別に、中共がバイオ兵器を研究するためのものだった可能性が非常に高いからだ。亡命者が暴露したバイオ兵器関連の情報によって、たとえ武漢ウイルス研究所に直接的な関係がなかったとしても、中共の邪悪さや、その人道に反した邪悪な本質がより明らかになるだろう」
現在、世界183か国がバイオ兵器禁止条約に署名しています。条約ではバイオ兵器の開発、試験、使用が禁止されており、加盟国は過去に研究開発した細菌兵器やウイルス兵器を破棄するよう求められています。中共も1984年に批准しましたが、米国の報告書には、中共が条約に従ってバイオ戦争計画を取りやめたかどうかについて今のところ十分な証拠はないと記されています。