ファーウェイがトップ5から脱落=中国の携帯電話販売台数ランキング

2020/10/10

中国の最新の携帯電話販売ランキングによると、ファーウェイがトップ5から脱落し、iPhoneがトップとなりました。これに対し、ある中国人は、中国では愛国のためには国産のファーウェイを使うように推奨しているが、多くの人は品質の問題を考慮してiPhoneを選んでいると述べています。皮肉なことに、ファーウェイ支持を叫んでいる人たち自身も実際はiPhoneを使っています。

10月6日、経済学者の田北銘氏がツイッターに、「ファーウェイが部品供給を断たれてからの初の成績表だが、8月の携帯電話販売台数はトップ5から脱落し、1位のiPhone11は6位のHuawei P40の5倍近くになった」と投稿しました。また、「ファーウェイへの支持とAppleのボイコットを叫んでいた人たちはどこへ行ってしまったのだろうか?」ツイートしました。

これに対し、上海のネットユーザー、呉さんは、ファーウェイの支持を叫んでいた人々も、実際にはApple製品を使用していると述べています。

上海のネットユーザー 呉さん
「任正非の娘の孟晩舟がAppleを使うのはなぜか?人は高いところへ行こうとする。あれらの愛国賊のなかに、Appleを使わない人がいるのか?何人がファーウェイを使っているのか?なぜ我が国の指導者は子供たちを米国に送るのか? 人々に愛国を要求しているが、叫べばいい。Appleをボイコットしファーウェイを愛せよと。自分たちが多めに買えばいいじゃないか」

中共外交部の趙立堅報道官は8月下旬の記者会見で、米国がWeChatを禁止した場合、多くの中国人はiPhoneを使うのをやめるだろうと述べました。しかし趙報道官は、その数時間後に同じ内容をiPhoneを使ってツイッターに投稿しました。

人権活動家の王さんは、今回のランキングは、多くの中国人は品質を基準に製品を選択するという事実を反映したものであり、iPhoneの方がファーウェイよりも間違いなく優れていると述べています。

中国の人権活動家 王さん
「この販売台数から分かるように、ユーザーはAppleのほうを好んでいる。この種の愛国主義の提唱の下でも、彼らは品質を比べて、正しい選択をしている。ランキングはこのような顧客の傾向を反映している」

あるネットユーザーは、ファーウェイやシャオミは購入後1年で壊れるが、iPhoneはそのようなことにはならないと述べています。別のユーザーも、「私の友人は非常に愛国的で、Appleを買わずにファーウェイを買った。私は彼に暗号化アプリやVPNアプリをダウンロードするよう薦めたが、アプリは全部撤去された」と述べています。

中国のネットユーザー、李さんは、ファーウェイの携帯電話は常にユーザーを監視していると指摘し、ファーウェイは使おうと思わないと述べています。

中国のネットユーザー 李さん
「私はずっとAppleを使っている。ファーウェイをよく分かっていない人は、使っている。中共の長年の洗脳により、庶民の分別力が弱くなっている。私はファーウェイを使おうと思ったこともない。ファーウェイの監視は確かにひどい。国内の言論は制限されているため、あの携帯を使うと困る。外出も制限を受け、監視される」

中国の人権活動家 王さん
「ファーウェイは技術面で窃盗やコピーの問題が多く存在する。表面上は民間企業だが、実際は人に言えない背景を持っている。さらには政治的監視役となって、統治の道具として使われている」

米国によるファーウェイに対する半導体輸出規制が9月15日より発効されました。業界では、世界的なボイコットに続き、中国国民からの支持率低下も加わり、ファーウェイは販売台数の下落だけでなく、将来的にチップが不足し、生産中止に追い込まれる可能性もあると予測しています。