11月3日の米大統領選まで1か月を切りました。民主党のペロシ下院議長は9日、大統領の罷免について規定した憲法修正案第25条について議論すると発表しました。一方、ホワイトハウスの専属医は前日に、トランプ大統領の治療への反応は極めて良好で、10日から公的なイベントに復帰できると発表したばかりでした。
10月8日、ホワイトハウス専属医のショーン・コンリー医師は、トランプ大統領に対する新型コロナウイルスの治療が完了したことを明らかにしました。トランプ大統領の健康状況も安定しており、10日からは公的なイベントに参加できるはずだとメモで述べました。その後トランプ大統領は、土曜日にフロリダ州での集会を考えていることを明らかにしました。
一方、民主党のペロシ下院議長は9日、憲法修正案第25条に基づいて、大統領に職務遂行能力があるかどうか判断する議会委員会の設置を提案しました。大統領に職務遂行能力がないと証明された場合、副大統領が大統領職を代行することになります。
民主党のペロシ下院議長
「これはトランプ大統領に関するものではない。彼は有権者の判断に直面する。彼は将来の大統領制度のためにプロセスの制定が必要だと言った」
憲法修正案第25条では、大統領の職位に空席が出た場合、大統領職の継承について規定しています。例えば、「大統領が免職されるか、死亡または辞任した場合、副大統領が大統領になる」と定めています。
実際、2018年にも反トランプ勢力は憲法修正案第25条を利用してトランプ大統領をホワイトハウスから追い出そうとしましたが、失敗に終わりました。
時事評論家 田園博士
「民主党は健康状況を口実にトランプ大統領を攻撃しようとしている。しかし、トランプ大統領は中共肺炎感染からわずか2日で完全に回復し、選挙活動に戻ることさえできている。 民主党の計画は完全に失敗した。 彼らは実行不可能かつ非常にばかげた言い訳を作って、トランプ大統領を攻撃しようとしている。もちろん、これらの口実や言い訳は何の役にも立たないだろう」
ホワイトハウスのマクナニー報道官は、ペロシ議長の行為は政治的パフォーマンスであり、憲法修正案第25条が必要なのは正にペロシ氏自身であるとツイートしました。
共和党のダグ・コリンズ(Douglas Collins )下院議員は、ロシアゲートのでっちあげから恥ずべき弾劾、今度は憲法修正案第25条まで持ち出して、トランプ大統領を引き摺り下ろすためにペロシ氏は一刻も休まず動いていると非難しました。
共和党のマーク・グリーン(Mark Green)下院議員は、ペロシ氏はクーデターを起こしており、かつては弾劾を武器にし、今度は憲法修正案第25条を武器にしようとしているとツイートしています。
下院少数党院内総務のケビン・マッカーシー(Kevin McCarthy)議員は、ペロシ議長の心理状態と精神状態が議長の職務遂行に適しているかどうか、疑問を呈しています。
トランプ大統領は当日のツイートで、「ペロシは憲法修正案第25条を検討しているが、バイデンをハリスに入れ替えるためだ」と相手がこの行動に出た目的をずばり指摘しました。