江蘇師範大学で結核集団感染 学校側はかん口令

江蘇師範大学で昨年からキャンパス内で結核の集団感染が起きていたことが明るみに出ました。しかし学校側は何の措置も講じていないうえ、流行を隠匿したために感染が拡大しています。インターネットに情報が流れると学校側はかん口令を敷き、情報を転送した学生を脅しました。

10月14日、江蘇師範大学キャンパスで結核の集団感染が起きているとの情報がインターネットに公開されました。ある学生は「昨年の夏から始まっていた。学校はこのことをずっと隠しており、学生にマスク着用を指示してもいない。しかも現時点で一部のクラスしか検査していないが、すでに22人が感染したと聞いている」と投稿しています。

その夜学校側はようやく通達を出し、昨年8月21日から今年の10月12日までの間に同大学の科文学院潘安湖(はんあんこ)キャンパスで学生22人が結核に感染していることが確認されたと認めました。その後9月11日から17日の間にCTスキャン検査でさらに43人の学生に異常が確認され、今後さらに検査を進める必要があります。

江蘇師範大学の学生
「学校はずっと隠していて何も言わない。10月12日に体育の授業があった。その後救急車が来て人を引っ張っていった。学生らはおそらく知っていただろう。大型バスに乗って病院に行った人のうち、半分しか返ってこなかった」

15日にはまた別の人物がインターネットに、学校の指導員が学生らに勝手に話をするなと警告したことを投稿し、学校側に対し「昨年から発生していたのに黙っていた。人の命で遊んでいるのか。人の一生がかかっているのだ。まさか中国ではこうした病気の流行を隠匿しないと官職を保てないような国に落ちぶれてしまったのか」と疑問を投げかけています。

同校の学生数人に電話取材を試みましたが、全員がメディアからの取材を拒否しています。17日に徐州のある不動産会社の従業員は、彼らの会社は学校付近で多くの学生に部屋を貸しており、以前は誰も何も知らなかったと明かしています。

徐州の不動産会社社員の李さん
「結核のことは知らなかったし話題になってもいなかった。(以前は)徐州ではその病気の話を聞いたことがなかった。今は学生でなくても(話を)聞く」

同校の泉山キャンパスの学生、陳夢さん(仮名)は大紀元に学校からの通達文を提供しました。それには、学生は学校の結核に関する情報を転送したり議論したりするのを控えるよう記されているほか、転送したり不適切な発言をした学生はすべて「速やかにそれを削除・撤回すること。さもなくば相応の責任を負うことになり、その結果は自己責任だ」と記されています。

 
関連記事