トランプ大統領が選挙の不正を指摘 最高裁に集計停止を要請

トランプ大統領は4日早朝、大統領選に不正があったと指摘し、最高裁判所に対し投票期日を過ぎてから見つかった投票用紙は得票数に含めないよう求めるとのスピーチを行いました。専門家は、今回の大統領選には顕在化していない問題が数多く存在すると分析しています。

トランプ米大統領
「我々はここ(ノースカロライナ)で勝利した。我々は76000票リードしており、ほとんど票は残っていなかった。その後すべてがストップした。これは米国市民に対する不正で、我々の国にとって恥ずべき行為だ」

今回の大統領選では郵便投票の数が多く、多くの激戦州ではその日のうちに集計ができなかったため集計の一時停止を宣言しました。トランプ大統領は4日早朝に、開票作業に不正が存在する可能性があるとして、最高裁判所に集計の差し止めを申請すると発表しました。

専門家は、当日の夜に民主党の勢力下にあってトランプ大統領がリードしていた複数の激戦州で、同時に何らかの原因によって得票数のカウントが一時停止され、集計が再開されるとバイデン候補の得票数が大幅に伸びていたと指摘しています。

米国民主主義研究所のパトリック・バシャム氏
「これは非常に不可解な現象だ。例えばウィスコンシン州のある地区では14万票が見つかったと突然報告があり、それらのほとんどがバイデン候補に投票されたものだった。これは統計上あり得ないことだ」

トランプ大統領は4日、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州、ミシガン州のいたるところでバイデン候補に投票された投票用紙が大量に見つかったと何度もツイートし、「米国にとって非常に悪いことだ」と述べています。

米国の投票カウント方法は電子集計と手作業による集計を合わせたものです。専門家は、郵送投票は偽造される可能性が特に高いと指摘しています。

米国民主主義研究所のパトリック・バシャム氏
「特に中西部の民主党知事のいる州は規制が非常に緩い。一部の州では署名が一致していなくてもよいとか、消印日は許可された日付を超えていてもよいといった各種曖昧な規則がある」

先月、ペンシルベニア州の選挙関連裁判において、連邦最高裁判所は不在者投票の受付期限を投票日のあとまで延長するという州裁判所の決定を維持するとの判断を下しました。

ケイトー研究所の憲法専門家、ロジャー・パイロン氏
「米国憲法では、選挙規則の決定権はほとんどが州議会に属すると明確に定められている」

専門家は、選挙後に類似の訴訟案件が再び最高裁に提出された場合、最高裁は期日に間に合わなかった投票を無効とする決定を下す可能性が高いと指摘しています。

 
関連記事